【プレバト!! 俳人列伝】Travis Japan・川島如恵留(かわしま・のえる)【特待生候補】

【はじめに】
この記事では、Travis Japan「川島如恵留(かわしま・のえる)」さんが過去に「プレバト!!」で披露した俳句を振り返っていきます。

created by Rinker
¥3,287 (2024/11/21 09:46:41時点 楽天市場調べ-詳細)

一般参加者時代(2023年~)

現在はSTARTO ENTERTAINMENTに所属するTravis Japan(トラビス・ジャパン)がメジャーデビューを果たしたのは2022年。ロサンゼルス留学でも話題になった同グループ内でもメディア露出が以前から多かった川島さんが「プレバト!!」の俳句査定に初出演したのは、デビューから1年を目前に控えた2023年9月14日のことでした。

川島如恵留
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

俳句査定以前に出演していたクイズ番組では、よくその生い立ちや留学経験の豊富さ、青山学院大学卒業、宅建合格など“インテリ”枠的な扱いをされてきた印象が個人的にはあったのですが、「プレバト!!」では、事務所系列の先輩もインテリ枠も番組内でイジり方が出来上がっていたこともあってか、極端にステレオタイプ化されることなく、本人の素の魅力が引き出されていた感じがしました。

4名中3位から60点台という比較的ハイレベルな初出場回で唯一の才能アリを獲得。煮玉子の入った味噌ラーメンとパソコンが写る『夜食』の兼題写真で詠んだ句がこちらでした(↓)。

2023/09/14・才能アリ1位70点
『父特製夜食うどんの麺柔し』

スタジオでは特に「麺柔し」という表現から、受験勉強などを頑張る息子を気遣っている父の思いが伝わるとして皆から絶賛を受けていました。字面としては漢字が多いのですが、そのことに反し、詠み手の優しく素直な気持ちが伝わってくるような印象です。(※私なら「夜食うどんのやわらかき」とかにしていそうです^^)

そして、この句の季語は『夜食』。夜食が秋の季語だということを知らない方も多いかとは思いますが、受験の天王山と言われる夏を越えた頃の受験生の真面目な視線が立ち上がってくるような場面設定に季語が良く活きています。

技巧的なことを付け加えれば、上五や下五に季語を独立して置き、その他12音でひとかたまりを作るという基本形ではなく、いきなり初挑戦で(やや難しいとされる)中七に季語を入れてくるあたりも只者ではないといった感じがいたしました。


初挑戦から4ヶ月、2度目の挑戦はなんと冬のタイトル戦(2024年・冬麗戦)でした! 2023年の俳句の中で優秀な作品を詠んだ16名のうち、一般参加者から選ばれたのは4名。安藤和津、かたせ梨乃はタイトル戦入賞経験ある実力者ですが、川島さん(とコスプレイヤーのえなこさん)は実質ノーマークな中での出場でした。

名人・特待生12名も参加する中で句が番組内で発表されるのは上位10名まで。少なくとも2名は特待生以上でも発表されないシビアなルールの中、最初にコールされるのは真ん中付近の6位。そこで名前を呼ばれたのが……一般参加者の川島さんだったのです。

2024/01/11・冬麗戦6位
『初旅のB席 iPadにドリフ』

要素としては大きく4つで、「初旅」をはじめ「プレバト!!」で全くはじめましての突飛な発想がある訳では正直ありません。しかし、

  • 『初旅』というおめでたい新年の季語で場面設定をし、
  • B席とすることで新幹線の3人掛けの席(詠み手自身がB席に座っているとの読みも、A・C席に自分がいて隣に座るB席の人が見ているとの読みも可)である事が容易に想像ができます。
  • iPadとすることで時代が21世紀に入ってからの現代の話であることを伝えつつ、
  • 着地する3音で見ているものが、昔なつかしい昭和の『ドリフ』である可笑しみやギャップ

これら多い情報量を見事に17音の小さな器に盛りきった点が高く評価されました。視聴者的にもスタジオ的にも、兼題『大笑い』の原体験として『ドリフ』の存在のある方も多かったはず。しかもそれを比較的若い川島さんが選んで詠んだ点が高く高く評価したいと思いました。

created by Rinker
¥8,624 (2024/11/20 21:42:03時点 楽天市場調べ-詳細)

これには、過去「A席」の俳句で名人10段に昇格した横尾先輩も称賛の声を惜しまず、夏井先生も一般参加者だとは思いもよらない出来だったと振り返っていました。


To Be Continued…

コメント

タイトルとURLをコピーしました