二十四節気「冬至(とうじ)」~冬至冬中冬はじめ~

【はじめに】
この記事では、二十四節気「冬至」についての気になるポイントを纏め、俳句歳時記に載っている名句を鑑賞して「冬至(とうじ)」の頃の魅力について一緒に学んでいきたいと思います。

冬至(とうじ、: winter solstice)は、二十四節気の第22。天文平気法周正などの節切りでは第1となり、暦法上は冬至で1年間の干支が切り替わる

現在普及している定気法では太陽黄経270度時で毎年12月22日頃。平気法は節気を冬至からの経過日数で定義するが、基点となる冬至は定気と同じ定義である。定気と平気で一致する唯一の節気である。ではそれが起こる日を冬至とするが、天文学においては太陽の視黄経が270度となる瞬間を「冬至」と定義しており、この場合は冬至の瞬間を含む日を冬至日(とうじび)と呼ぶ。期間としての意味もあり、この日より次の節気 小寒前日までである。

冬至
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ウィキペディアに学ぶ「冬至」

特徴
北半球では太陽南中高度が最も低く、一年の間でが最も短くが最も長くなる日(南半球では逆転する)。

『暦便覧』では「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」と説明している。

( 同上 )
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天文

冬至は1年間で太陽の位置が最も低くなる日であり、1年間で日中が最も短くなり、冬至を境に太陽が生まれ変わり、陽気が増え始めるとされている。

秋分から春分までの間、北半球では太陽は真東からやや南寄りの方角から上り、真西からやや南寄りの方角に沈む。冬至の日にはこの日の出(日出)・日の入り(日没)の方角が最も南寄りになる。また南回帰線上の観測者から見ると、冬至の日の太陽は正午に天頂を通過する。冬至の日には北緯66.6度以北の北極圏全域で極夜となり、南緯66.6度以南の南極圏全域で白夜となる。

1年で日の出の時刻が最も遅い日・日の入りの時刻が最も早い日と、冬至の日とは一致しない。日本では、日の出が最も遅い日は冬至の約半月後(年明け)の1月上旬頃であり、日の入りが最も早い日は冬至の約半月前の12月上旬頃である

習俗

  • 日本
    日本には次のような風習がある。
    • 星祭(ほしまつり)
    • 冬至風呂
      冬至(湯治)風呂と称して柚子湯に入る。
    • 冬至粥
      冬至の日の朝に小豆粥を食す。これを冬至粥という。小豆粥には疫病にかからないという伝承があり、あるいは体を暖めるためともいう。
    • 冷酒
    • とうなす(かぼちゃ)
      冬至にはカボチャの煮物を食べる風習がある。冬至にカボチャを食べると中風にならず、あるいは長生きするとも、栄養をとるためともいう。
    • コンニャク
      コンニャクを「体の砂払い」と称し、体内の悪いものを掃除するという。
    • 「と」の付く食べ物
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  • 中国
    中国北方では餃子を、南方では湯円を食べる習慣がある。また、この日は家族団欒で過ごすという風習もある。
  • 冬至祭
    冬至には太陽の力が最も弱まった日を無事過ぎ去ったことを祝って、世界各地で冬至祭が祝われる。クリスマスも、イラン発祥のミトラ教の冬至祭儀やドイツ北欧のキリスト教以前のゲルマン人冬至祭キリスト教と混淆してできたものである。

七十二候

  • 初候
    • 乃東生(なつかれくさ しょうず) : 夏枯草が芽を出す(日本)
    • 蚯蚓結(きゅういん むすぶ) : 蚯蚓が地中で塊となる(中国)
  • 次候
    • 麋角解(びかく げす) : 大鹿が角を落とす(日本)
    • 麋角解(さわしかの つの おる) : 大鹿が角を落とす(中国)
  • 末候
    • 雪下出麦(ゆきわりて むぎ のびる) : 雪の下でが芽を出す(日本)
    • 水泉動(すいせん うごく) : 地中で凍った泉が動き始める(中国)

日付

冬至の日付は、他の二十四節気に比べると、この2020年代は少し複雑な印象を受けます。年の数字を4で割った余りでまとめると以下のとおりとなります。

余り0余り1余り2余り3
1992年 – 2027年21日22日22日22日
2028年 – 2059年21日21日22日22日

2100年までは、閏年は「12月21日」です。そして、向こう5年間(2027年まで)は閏年以外は「12月22日」なのですが、その先は21日と22日が半々になるので、その頃にまた私の記事をお尋ね頂ければと思います。要するに、

2028年までは、閏年は12月21日平年は12月22日

と理解しておきましょう。

ことわざ(?)の「冬至冬中冬始め」

ここから季節の話題に移ります。ネットで調べると「ことわざ」と出てくるのですが、個人的には成句というか決まり文句みたいに捉えている言葉があります。それが、

「冬至冬中ふゆなか冬始め」

という七五調のフレーズです。これが冬至を非常に端的にあらわしていると思いますので簡単にご紹介しておきたく思います。

(1)「冬中」
この「冬中(ふゆなか)」というのは、二十四節気で見た時に、「立冬」から「立春」までのちょうど中間地点に「冬至」が当たるため、文字通り「冬の真ん中」といった意味合いです。暦の上では、冬の真ん中にあたることを端的に表しています。

(2)「冬始め」
七五調に敢えて助詞などを補足すると、『冬至冬中なのに(体感は)冬始め」といったニュアンスで語られることが多いです。『暦の上では……』と現代人が使う時は季節感とのギャップを強調したいものです。そして、ここでは「体感はまだ冬の始めの頃だ」という思いが多分に含まれています。

平年値をみると一番寒いのは『冬至』の1ヶ月ぐらい後

用い方としては『冬至はまだまだ冬の始まりで、ここから一層寒くなるから体調には気をつけなさい』という教訓めいた言葉だとは思うのですが、実際にそうなのか確認してみましょう。

(↑)上の記事を再利用させてもらいます。昼の時間が一番短い『冬至』ですが、実際の気温が一年で最も低い(平年値)なのは、全国的にみて1ヶ月程度遅れて『大寒』から『立春』の頃のようです。

節気時期松山東京長野仙台盛岡札幌
大雪12月1413 8 9 6 3
冬至1211 6 7 4 1
小寒1月1110 4 6 2 0
大寒10 9 3 5 2-1
立春2月1010 4 6 2-1
雨水1111 6 7 4 1

全国的にみても、最高気温では「冬至」と「大寒」とで2度ぐらいの差があります。こうしてみると、『冬至冬中冬始め』というフレーズが語るとおり、ここから真冬はまだまだ長い(底を打つまでに少なくとも1ヶ月程度、冬至の気温に戻るのには2ヶ月程度)掛かると思うと『油断するなよ』という格言であるという見方が理にも叶っている気がしてきます。

俳句歳時記にみる「冬至」の例句8句

コンセプトが分かりやすいこともあってか、古くから「冬至」の俳句は詠まれてきました。そこで今回は時代を問わず、俳句歳時記にある「冬至」の例句から、個人的に好きな作品をいくつか選びました。

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  1. 『天文の博士ほのめく冬至かな』/召波
  2. 『行く水のゆくにまかせて冬至かな』/鳳朗
  3. 『母在りき冬至もつとも耀きて』/三橋鷹女
  4. 『風雲の少しく遊ぶ冬至かな』/石田波郷
  5. 『縞目濃き冬至南瓜に刃を入れる』/木内彰志
  6. 『酒になる水やはらかき冬至かな』/大谷達治
  7. 『冬至晴思ひ切らむと走りけり』/小林貴子
  8. 『正露丸二粒白湯で呑む冬至』/上野一孝

改めて感じるのが「切れ字」を使った例句の多さです。もちろん3音の季語なので2音の切れ字を使うと非常に収まりが良いのは事実なのですが、それにしても多いです。上2句は江戸時代の作品ですし、その後のものにも切れ字には赤く色を付けていますが、いずれも『かな』という詠嘆が効いています。

そして、「水」であったり「晴れ」であったり、自然や人の生活の中でも『澄み切った』印象のものとの相性が良いというのを感じました。

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