「NHKのど自慢」の2025年(1~12月)の主な記録・データをまとめてみた

のど自慢

【はじめに】
「NHKのど自慢」の主な記録やデータについて、2025年1~12月(暦年)で集計してみましたので、番組を視聴する際の参考としていただければ幸いです。(↓)昨年(2024年版)の記事とも比較しながらお読みください。

ここ数年の「年度別」合格率の傾向

まずは、全体の傾向を把握するために、各種データの基礎部分をみていきましょう。(手元集計につき集計ミスなどがあるかも知れませんが、あらかじめご了承ください。)

【分母】出場組数

まずは分母となる「出場組数」です。コロナ禍の3年間を除き、2018年以降は800組台で推移しています。平成になって初めて2年連続のすべて20回の年となりました。

出場回数平均補足
2017920組46回20.00組
2018840組42回20.00組
2019885組44回20.11組気仙沼大会:25組
2020226組12回18.83組コロナ禍で18組制
2021432組24回18.00組
2022739組41回18.02組諫早大会:19組
2023873組45回19.40組初夏から20組復帰
2024860組43回20.00組
2025880組44回20.00組

◯【鐘3つ】合格率は2年連続『3分の1』に収斂

続いて、分子となる合格者数です。合格組数は少なくともここ10年で最多となる290組台を超え、300組に迫る勢いとなりました。合格率は近年最高だった33.72年の2024年に匹敵し、2年連続で「3分の1」がおおよその目安となっています。20組換算ではちょうど6.7組付近です。

合格出場合格率増減平均
2017223組920組24.24%20組中4.8組
2018190組840組22.62%▲1.62%20組中4.5組
2019271組885組30.62%+8.00%20組中6.1組
2020 71組226組31.42%+0.80%18組中5.7組
2021128組432組29.63%▲1.79%18組中5.3組
2022238組739組32.21%+2.58%18組中5.8組
2023284組873組32.53%+0.34%20組中6.5組
2024290組860組33.72%+1.19%20組中6.7組
2025296組880組33.64%▲0.08%20組中6.7組

2桁合格こそなかったものの、後述しますが平均的に底上げが図られたかのように合格者数が増加傾向にあるため、こういった数値になったものと考えられます。

●【鐘2つ】2025年も3分の2を割り込む

鐘2つについても、2024年とほぼ同水準で、4年連続で66~67%が鐘2つと判定されています。

鐘2つ出場出現率増減
2017683組920組74.24%
2018640組840組76.19%+1.95%
2019608組885組68.70%▲7.49%
2020155組226組68.58%▲0.12%
2021303組432組70.14%+1.56%
2022494組739組66.85%▲3.29%
2023586組873組67.12%+1.73%
2024568組860組66.05%▲1.07%
2025581組880組66.02%▲0.03%

▲【鐘1つ】令和に入って1%を切るように

コロナ禍明けの2023年以降、3年連続で鐘1つは2~3組で推移。10年前は「月に1組程度」はいた『鐘1つ』は今や、「季節に1組もいない」程度になってしまいました。

鐘1つ出場出現率増減
201714組920組1.52%
201810組840組1.19%▲0.33%
2019 6組885組0.68%▲0.51%
2020 0組226組0.00%▲0.68%
2021 1組432組0.23%+0.23%
2022 7組739組0.95%+0.72%
2023 3組873組0.34%▲0.61%
2024 2組860組0.23%▲0.11%
2025 3組880組0.34%+0.11%

詳細は下の記事に譲りますが、『鐘1つ』もちゃんと機能させることが(私は)番組のメリハリにも繋がると期待しています。

(秘蔵グラフ1)「NHKのど自慢」年別合格者・合格率まとめ

以上をまとめると、次のグラフのようになります。オレンジ色の「合格率」の線が右肩上がりなことが一目でおわかりいただけるでしょう。

このままのトレンドで2025年度も締まっていくのか、それこそ合格7組あたりで常態化していくのかを注視していきたいと思います。

その他の諸々の記録

ここから幾つか個別回の分析・記録などを軽くみていきましょう。

回ごとの合格組数の分布

合格者数の分布は以下のとおりとなりました。2024年のように2桁合格が3回も出たりはしていませんが、「9回以上」で括ると2024年も2025年も4回でありました。全体的には合格者の多い回が出やすい状態が続いていると言えるでしょう。

合格’25年
回数
’24年
回数
’23年
回数
備考
12組1回24/03/31・宇都宮市
11組1回24/07/21・松田町
10組1回24/09/22・羽島市
9組4回1回1回
8組8回7回8回
7組11回8回11回
6組15回17回13回
5組5回6回8回
4組1回1回4回25/05/11・都城市
3組

また注目すべきは「5組以下」の回数です。2023年は12回ありましたが、2025年は6回とほぼ半減。『鬼の秋山』と呼ばれた頃の厳しいのど自慢は2か月に一度あるかどうかまで減っています。

(秘蔵グラフ2)出場番号別・合格者数

そして再び「秘蔵グラフ」のコーナーです。青色系が2024年、緑色系が2025年で、出場番号での合格組数のグラフを作成してみましたので、まずはご覧ください。

2024年は中盤が減っこんでいましたが、2025年は中盤以降かなり平らになってきていて、5区間での移動平均を取ると大きな偏りはないように見えます。

他方深刻なのは序盤(特に3組目まで)で、2組目こそ辛うじて2桁回数合格していますが、トップバッターのみならず3組目も合格者1桁と4番手以降と比べ明らかに『鬼門』となっています。

さらに2025年で顕著だったのは、チャンピオンの輩出状況です。2024年は4組目でチャンピオン8回と偏っていましたが、2025年は16番がチャンピオン8回(年始2か月で5回中4回が16番の方がチャンピオン)というまたも極端な偏りを見せました。そして2025年だけに絞った図が下のとおりです。

実は6組目まででチャンピオンは2回しか出ておらず、こんなに綺麗なことは少ないと思ってしまうほどの『右肩上がり』です。それでいながら、13番や15番は殆ど合格がないなど、どう見てもランダムではなさそうな結果となっています。

番組の構成上、序盤にうまい人を固めづらいなどはあるかもしれませんが、出場順によって合格しやすさが左右されるのは絶対に避けるべきですし、まして『後半に聞いた方が印象に残ってて優勝させやすい』なんて素人みたいな審査をしているのだとしたら大変残念です。ぜひフラットに出場順を決め、フラットに合格・チャンピオンを輩出してもらいたいところです。

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