ここ6年の競馬レーティングにみる「スーパーG3」

競馬の歴史を学ぶ

【はじめに】
この記事では、中央競馬における「レーティング(ワールド・ベスト・レースホース・ランキング)」の値を、私なりに(通常の倍の)6年間抽出しました。その分析の一貫として、レーティングにみる「スーパーG3」とは一体どのレースなのか見ていきます。

2016年以降の6年間の平均で、最もレーティング平均が高かった「G3レース」は何だと思いますか?

※「スーパーG2」の時と比べて難しいかと思いますが、皆さんなりに想像をして記事をお読み下さい~

(オーバー110)「実質G2 な G3」

集計方法などは前回(スーパーG2)の記事を基本としていますので、こちらをご参照ください。(↓)

要するに、JRAのホームページから毎年はじめに公開される「レースレーティング」を2016年以降で表にまとめた上で、(年によりバラツキがあるため)最低年を除いた「5年平均」で比較していきます。

10位以下:東西金杯、マイルG3などがランクイン

最低年を除いた5年平均で110以上レースをまずピックアップしてみました。110.38ポンドの「京成杯AH」が10位で、その下はTop10圏外となります。しかし、

レースレーティング
各競走の1〜4着までのレーティングの平均によって当該競走のレベルを表す値。古馬のパート1(G1競走)の場合、牝馬のセックスアローワンスを加えてクラシフィケーションレートが115以上であることが条件となる。G2ではこれが5ポイント低くなり110、G3では更に5ポンド低い105となる。

ワールド・ベスト・レースホース・ランキング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

国際基準における目安は「G3:105ポンド」、「G2:110ポンド」ですから、つまり、上記レースでも「実質G2」なG3競走といった見方ができるかも知れません。

具体的には、中山・京都の東西金杯を始め、「京成杯AH」、「ダービー卿CT」、「アーリントンC」といったマイル重賞や、短距離重賞、ダート重賞などが名を連ねています。そして、いずれのレースも、最低年を含んだところで「平均:109ポンド台」ですから、G3としてはハイレベルと言えるでしょう。

7~9位:6年平均でも110オーバー

7~9位になると最低年を除けば「110.5以上」となり、最低年を含んでも「110ポンド以上」となる正真正銘の「実質G2」の部類に入ります。

中央ダートG3では最高値の「根岸S」や、同じく初春東京の「クイーンS」のほか、グランプリの前哨戦という印象も強かった「鳴尾記念(元G2)」がこのあたりにランクインしてきます。

4~6位:3歳重賞が揃ってランクイン、3歳牡馬最高のG3は?

111ポンド台前半(牝馬は4ポンド加え牡馬と同一条件にした値)となっているのが以上の3レース。いずれも3歳限定競走で、「紫苑S」が2016年のG3昇格からストレートで「平均111」オーバーという高いアベレージを記録しています。

そして、3歳限定戦で牡馬が出走なレースのうち最高値なのが、実は「毎日杯」でした。6年での単純平均は「共同通信杯」と全く同じ110.67ポンドだったのですが、最低年を除くと「毎日杯」が111.40ポンドで上位に立っています。

『毎日杯』というと平成前半ではテイエムオペラオー、クロフネ、キングカメハメハらを輩出し、ここ10年でもキズナ、アルアイン、ブラストワンピース、シャフリヤールが勝っている“出世レース”です。同じく『共同通信杯』も、2021年は3歳春の段階で「G1の目安:115ポンド」をも上回る破格の116.25ポンド(勝ち馬:エフフォーリア)が出ています。

個人的には前回の「スーパーG2」の記事と併せて考えると、「ニュージーランドT」や「京都新聞杯」よりも遥かにハイレベルな上記G3を入れ替えで昇格させては如何かと思いますね。

1~3位:3位は111ポンド台後半の短距離、2位は牝馬限定、1位は……?

(3)阪急杯  【5年平均:111.60】

トーキングドラムが唯一の重賞制覇を果たした2017年は大きく割り込んでいるものの、その他は全て110ポンドを超えている「阪急杯」。1400mとマイル未満では最高値であると共に、東京競馬場以外で開催されるG3でも最高値です。近年では、ダイアナヘイローやレシステンシアが勝った年では112.75ポンドという高値を叩き出しています。

(2)クイーンC【5年平均:111.98】

2位は3歳戦、そして牝馬限定競走としては最高値となる「クイーンC」です。なお、牝馬限定競走の4ポンドを加算した後の値で比較しています点、ご了承ください。

特筆すべきは2019年で、クロノジェネシスが1着、カレンブーケドールが4着と「オークス」でラヴズオンリーユーと死闘を演じた2頭が好走した「クイーンC」。レースレーティングは何と3歳春にして「G1の目安:115ポンド」をも上回る115.25となっています。

(1)東京新聞杯【5年平均:112.48】

2017年以降5年連続でレースレートが111を超えており、2018・19年は2年連続で113に達している「東京新聞杯」が、実は「G3」で最も高い値となっています。6年単純平均で112ポンドを超えている唯一の「G3」でもあります。

なお、2020年にG2へと昇格した「富士S」の2016年からの4年単純平均が112.25ポンドだったことを思うと、かなりそれに近いハイレベルなG3といえるでしょう。皆さん、予想は当たっていましたか?

アルテミスSで重賞初制覇を果たすも、3歳時は惜敗続き。明け4歳の緒戦に選んだ「東京新聞杯」で久々の重賞制覇を果たすと、その後の4勝は全てGIとなった【リスグラシュー】。

こういった馬の存在に左右される面はあろうかと思いますが、上位は最低年を含んでもハイアベレージとなっていますから、やはり「スーパーG3」と呼んでも差し支えない安定感と層の厚さかと思います。

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