【冬・生活】「蓮根(はすね/れんこん)掘る」

【はじめに】
この記事では、俳句歳時記で初冬に分類される生活の季語「蓮根(はすね/れんこん)掘る」について「蓮根」から纏めていきます。

ウィキペディアに学ぶ「蓮根」について

レンコン蓮根Lotus root)とは、食用に用いられるハス地下茎。食用となる地下茎部分を指すことが多いが、花などを含めた食用のハス自体を指すこともある。

「蓮根」ははすねはすのねとも読み、蓮根とは別に藕根(ぐうこん)の呼称も存在する。

レンコン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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概要
単に「はす」ともいう。漢字で「蓮根」と書かれるが、食用にする部分はハスではなく肥大した地下茎である。地下茎はいくつかの節に分かれており、節の長さは品種によって異なる。輪切りにすると断面には穴が複数空いているのが特徴で、穴の数は個体差はあるが大小十個程度であることが多い。

この穴には空気が少ない中でのレンコン自身の呼吸を助ける役割もあり、葉柄も切断すると断面に複数の穴がある。日本では断面の穴は「先を見通す」ことに通じて縁起が良いとされ、正月おせち料理節句にもよく用いられる。

なお、「蓮根(はすね)掘る」は季語である。

食材としてのレンコンの主なは10月 – 3月、新レンコンについては6月 – 9月とされる。地下茎1節が全体的にふっくらとしており、表面の皮に傷や凹みがなくてツヤがあるものが市場価値の高い良品とされる。

( 同上 )

逆の言い方をすれば、「蓮根(れんこん/はすね)」単体では季語と認められず、「蓮根掘る」や「蓮掘る」、「蓮堀」といった形で使うことが求められます。

11月17日は、グレゴリオ暦で年始から321日目(閏年では322日目)にあたり、年末まであと44日ある。毎年この日ごろしし座流星群が観測できる。……

記念日・年中行事

  • 蓮根の日
    茨城県土浦市1994年のこの日に全国の蓮根産地が集まって開催された「蓮根サミット」で、この日を記念日とすることが決められた。
11月17日
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

11月17日が「蓮根の日」に選ばれた理由について、詳細は書かれていなかったのですが、出荷・収穫の(おせち料理などに向けての)最盛期に合わせた側面はあったのだと思います。今や年中、食することができる『蓮根』ですが、それを掘るという動作も含めて意識し直し、ぜひ下の例句をご覧ください。

俳句歳時記にみる「蓮根掘る」の例句5句

「蓮根掘る」という季語について俳句歳時記に収録されていた例句を5句引用しましたので、早速みていきましょう。今回は、蓮根掘りの経験がなくても想像しやすそうな作品を中心にピックアップです。

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  1. 『泥水の流れ込みつゝ蓮根掘る』/高浜虚子
  2. 『蓮堀りが手もておのれの脚を抜く』/西東三鬼
  3. 『蓮堀りに濤起ち上がる日本海』/西村公鳳
  4. 『どこからも見えて一人や蓮根堀り』/増田斗志
  5. 『足を手のごとくに使ひ蓮根堀り』/稲森柏郎

まず体感としては、2・5句目のように「手」だけでなく「足」にも着目した作品が目立ちます。簡単でない蓮根堀りについて、1句目の高浜虚子のようにシンプルに描写した句もありますが、やはり単なる泥畑ではなく、ぬかるむ泥水の中に半身を投じて収穫する動作の苦労は容易に想像できます。

また、3・4句目のように、「蓮堀り/蓮根堀り」をする蓮田やその周辺を非常に広い客観視した光景の句も特徴です。

加えて、『蓮根』という食材ならばもっと身近で手狭な作品が並びそうですが、この『蓮根』については先ほど説明したとおり『蓮根掘る』という季語となるとやっぱり『食材としての蓮根』はあまり登場せず、農作業とその周辺に特化するというのも一つの特徴といえそうです。

『蓮根堀り』を経験したことのある人は“強い”ですが、そうでない方々でも上の句から蓮田の泥の匂いを何となく想像できるのではないでしょうか。もちろん水流の流れ込みや蓮根を掘る時の力具合などを正確に想起することは出来ませんが、皆さんの中の経験から想像をすることは可能ですし重要です。

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11月17日の「蓮根の日」でも良いですし、或いは食卓に「蓮根」が並んだ日、そして『おせち料理』でのハレの日に関連しても良いかも知れません。皆さんの「蓮根(掘り)」の句をコメント欄でもお待ちしております、難しいですが機会があればチャレンジしてみてください!

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