【はじめに】
この記事では、二十四節気「清明」についての気になるポイントを纏め、俳句歳時記に載っている名句を鑑賞して、「清明(せいめい)」の頃の魅力について一緒に学んでいきたいと思います。
清明(せいめい)は、二十四節気の第5。三月節(旧暦2月後半から3月前半)。
現在広まっている定気法では太陽黄経が15度のときで4月5日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から7/24年後で4月7日ごろ。
期間としての意味もあり、この日から、次の節気の穀雨前日までである。
清明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキペディアに学ぶ「清明」について
季節
万物が清々しく明るく美しいころ。
『こよみ便覧』には三月節に「万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり」と記されている。
様々な花が咲き乱れ、お花見シーズンになる。「清明」を花言葉にする花はキンポウゲ科デルフィニウム属のヒエンソウ (Delphinium ajacis) である。
( 同上 )
日付
日付に関しては、4で割った余りが「2・3」の年は『4月5日』、「0・1」の年は『4月4日』というのが向こう20年続きます。
七十二候
「ツバメ」や「虹」といった春から夏にかけての移ろいを感じる「七十二候」が並ぶ季節であります。
風習
中国における清明節は祖先の墓に参り、草むしりをして墓を掃除する日であり、「掃墓節」とも呼ばれた。また、春を迎えて郊外を散策する日であり、「踏青節」とも呼ばれた。『白蛇伝』で許仙と白娘子が出会ったのも清明節でにぎわう杭州の郊外であった。また清明節前に摘んだ茶葉を「明前茶」、清明から穀雨までの茶葉を「雨前茶」、穀雨以後の茶葉を「雨後茶」という。中国で緑茶は清明節に近い時期に摘むほど、香りと甘みがあり、高級とされている。
沖縄本島中南部(中頭、島尻)、伊是名島、伊平屋島、慶良間諸島等では「清明祭」として取り行われる。沖縄方言で「シーミー」(首里では「ウシーミー(御清明)」)と呼ぶ。これらの地域では中国の風習と同様にお墓の掃除をするとともに墓参を行い、まるでピクニックのような雰囲気で親類が揃って墓前で祖先と共に食事(餅や豚肉料理、お菓子、果物など)を楽しむ風習が見られる。
清明祭は沖縄県外での「お盆」として紹介される事もあり、民俗、宗教的意義は異なるにしても似た風習である。
清明祭が行われない地域(奄美群島、沖縄本島北部(国頭、伊江島)、久米島、先島諸島)では、「十六日祭」(ジュウルクニチ、旧暦の1月16日)または旧暦の七夕(旧暦7月7日)が代わりに行われる。
俳句歳時記にみる「清明」の例句5句
ではここから、俳句歳時記に掲載されている「清明」の例句を5句ご紹介しましょう。(↓)
全体的に、動植物にフォーカスした作品が非常に多い印象を受けました。他の二十四節気ですと、自然だけでなく「生活」のワンシーンを切り取って季語と取り合わせることも多いのですが、清明という語の漢字からも印象を受けるとおり、「漠然」とした光景のイメージがあります。
そういった意味では、「清明」という季語があくまでも主役となるべき有季定型俳句なのですが、脇役となる季語ではない存在を並び立たせることでお互いを補強し合うパターンが好まれているのかな? と感じました。
『鳥』、『小鳥籠』、『瀬戸の島』、『千枚田』、『川柳』といった存在は、季語ではないものの、「清明」という単語との相乗効果が期待される良いチョイスだということは列挙している段階で分かります。いわゆる「取り合わせ」で俳句を作る際にはぜひ、清明という季語にマッチする単語を選んで、そこから17音に仕立て上げていくという作業をオススメしたく思います。
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