静岡県内でのマグニチュード6以上の地震についてまとめてみた

【はじめに】
この記事では、気象庁の「震度データベース」から、静岡県内で発生した「マグニチュード6以上」の地震について纏めていきたいと思います。

直近では、2011年3月15日(東北地方太平洋沖地震の4日後)の夜に起きた「静岡県東部地震」(M6.4、最大震度6強)が顕著ですが、過去(約100年間)ではどんな地震があったのかを振り返っていきましょう。

【大正時代】関東大震災後の1ヶ月で内陸5連発

マグニチュード6以上の地震をプロットしてみました。いずれも発生日は1923年に集中していて、5例のうち4例が9月、1例が10月となっています。

気象庁 > 震度データベース より

1923年9月1日のお昼前に「関東大震災」が神奈川県東部を震源に発生。巨大地震とも言われる大規模な地殻変動は、関東地方だけでなく西側の静岡県にも大きな影響を及ぼしました。

現代の表現だと「誘発地震」といえるような以下の地震が、大正関東地震から約1ヶ月の間に5回も発生しています。いずれも当時の震度階級で「震度5クラス」を気象官署で観測しており、東北・関東・甲信越でも震度3を観測するといった規模からも、その大きさが垣間見えます。

発生日時震央地名強震中震弱震
1923/09/01 13:31静岡県東部6.1沼津熊谷、飯田
1923/09/01 14:22静岡県伊豆6.6沼津、甲府熊谷、飯田福島、銚子、松本
1923/09/01 16:37静岡県東部6.6沼津前橋、熊谷、銚子、長野
1923/09/02 22:09静岡県伊豆6.5甲府熊谷、沼津長野
1923/10/04 00:54静岡県東部6.3熊谷、甲府、沼津東京、千葉県富崎

沼津測候所では県内震源の地震だけで3度「強震」を観測しています。しかしこれは気象庁にデータが残され認定されているものに限ります。この頃は気象官署のデータが多く欠測していて、9月中の地震データには「東京・横浜」などの首都圏の震度の値は殆ど残っていません。「欠測」になっている部分が多分に含まれていることを考慮して捉える必要があるでしょう。

仮に、現代でM6クラス中盤の地震が内陸のごく浅いところで発生したとなれば、最大震度6以上は確定的であり、間違いなく「緊急地震速報(警報)」が発表されます。本震との区別が難しいため被害情報は残されていませんが、これらの地震が続発したことで被害が拡大したことは想像に固くありません。

(参考)Rxの「note」
☆静岡県東部地震から10年 震源周辺の震度の履歴について
 https://note.com/yequalrx/n/n378d02817256

【昭和時代】駿河湾の東西で2度ずつ発生

昭和の約62年間において、静岡県内を震源とするマグニチュード6以上の地震は約4度です。偶然にも駿河湾の東西で2個ずつとなりました。

気象庁 > 震度データベース より

発生時期は1930年代と昭和40年代に固まっていて、特に「北伊豆地震」はM7.3。昭和以降の内陸地震では最大級でした。犠牲者は272名を出し、全壊率から「震度7」相当の激震であったと見られます。

発生日時地震名深さ烈震強震中震
30/11/26 04:02北伊豆地震17.3三島横浜、横須賀、沼津6地点
35/07/11 17:24静岡地震
(大谷地震)
106.4静岡6地点
65/04/20 08:41静岡県中部266.18地点
74/05/09 08:33伊豆半島沖地震96.9石廊崎7地点

また、1935年と1965年には「静岡市」周辺でM6クラスの地震が発生しています。更に、1970年代に入っては、伊豆半島の南端・石廊崎の直近でほぼ大規模地震の範疇となるM6.9の「伊豆半島沖地震」も発生しています。いずれも、家屋・人的被害が甚大だったことが記録に残されています。

※なお静岡県の領域からは外れますが、1978年には「伊豆半島近海地震(M7.0、震度5)」が起き、伊豆半島東部で甚大な被害が発生していることも合わせて書いておきます。

【平成時代】駿河湾2回、富士宮市で初の6強

昭和の後半から四半世紀ほど比較的平穏な状態が続いた静岡県周辺。しかし、平成20年代に入って3度立て続けにM6クラスの地震が発生しました。その内訳は駿河湾で2回と、静岡県東部で1回です。

平成も30年以上の期間があったのですが、静岡県付近でM6以上の地震が起きた期間とすると、わずか2年間に集中しています。偶然かとは思いますが、立て続けに起きたという印象が当時はありました。

発生日時地震名深さ烈震強震中震
2009/08/11 05:07駿河湾236.5御前崎静岡東京 他 9地点
2011/03/15 22:31静岡県東部146.4河口湖館山 他 5地点
2011/08/01 23:58駿河湾236.2静岡諏訪 他 4地点

地図でいう上の方の丸でプロットされている2009年の「駿河湾」の地震は、「東海地震」が騒がれてきたものの案外強い地震が少なかった静岡県民(特に駿河湾周辺)にとって強烈な揺れとなりました。

御前崎市、牧之原市、焼津市、伊豆市と、駿河湾の東西4つの市で「震度6弱」を観測し、数十センチ程度ではありましたが津波も発生しました。また、犠牲者1名は書籍が崩れて埋もれたことによるもので、骨折などの負傷者も複数でました。また、交通インフラでは、東名高速道路の路肩が崩落したり、観光施設では駿府城址の石垣が大きく崩壊したりした模様が全国的に報道されました(検索すれば画像が出てくると思います。)

東日本大震災の発災直後(2011年3月15日)の夜に発生した「静岡県東部」の地震は、メカニズム的には(広義の)「誘発地震」とされますが、マグニチュード6.4、最大震度6強(富士宮市の2地点)と、単体で発生していたら大きな注目を集めてもおかしくない規模の地震でした。

結果的に犠牲者はなく、震度6強の地震としては比較的被害は小規模でしたが、3月12日の栄村の地震から3日後に再び震度6強の地震が中日本で発生したことで、超巨大地震の影響の大きさを見せつけられると共に、全国的に不安が増すこととなりました。

富士宮市の地震から半年足らず、前回の駿河湾地震から2年後となる2011年8月の「駿河湾」の地震は、規模も震度も一回り小さく被害は限定的でした。しかし、これまで地震の少なかった静岡県付近でしばらく発生していなかったM6クラスの地震が頻発したという事実は注意を引きました。

【まとめ】

各時代で数回「M6以上」の地震が起きており、半世紀近く「東海地震」が懸念されてきた静岡県ですが、こうして振り返ってみると、M7クラスの地震はここ100年で「北伊豆地震」の1回のみ(約90年前のこと)ですし、強烈な揺れに襲われた範囲も比較的狭いという事実もあります。

古くから「地震の発生」が囁かれているものの、運良く(?)大地震に襲われていない地域というのは全国的にみても結構あるんじゃないかと思います。今回は静岡県を例に取りましたが、皆さんの地域でも今一度、大地震への備えをお願いできればと思います。

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