房総半島沖の「スロースリップ」とその有感地震について過去の事象を振り返ってみた

【はじめに】
この記事では、房総半島沖で発生した「スロースリップ」という現象とそれに前後した有感地震の実績について、過去の事例に学んでいき、仮に今後発生した場合の注意点をみていきたいと思います。

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ウィキペディアに学ぶ「房総半島沖のスロースリップ」

まずは、日本語版ウィキペディアで「スロースリップ」についてざっくり把握していきましょう。

スロースリップ(英: slow slip)は、地震学の用語で、普通の地震によるプレートのすべり(スリップ)よりもはるかに遅い速度で発生する滑り現象のことである。「スローイベント」「スロー地震」「ゆっくりすべり」「ゆっくり地震」「ぬるぬる地震」とも呼ばれる。海溝などの沈み込み帯ではよく見られる現象。また1つのプレートの中に存在する断層の面でも発生する。

スロースリップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』( 以下省略 )

そして、房総半島沖のスロースリップは、「数年周期で発生している(短め)」、「顕著な地震活動が観測されやすい」などの理由から研究も進み、世間知名度も比較的高い印象です。記載を引用します。

相模トラフの房総半島沖では、1997年に初めてスロースリップイベントの発生が報告された。房総半島東部から千葉県東方沖にかけての領域では、地表にある北アメリカプレートの下で、フィリピン海プレートが太平洋プレートとの間に沈みこんでいる。北アメリカプレートとフィリピン海プレートの境界面では、1983年、1990年、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年の計8回、スロースリップが発生した(即時的な観測によるものと、事後的な解析によるものがある)。

2011年3月までの過去30年間に5回の活動が観測され、活動間隔は4年10か月 – 7年7か月間隔(平均6年間隔)で発生している。

( 同上 )

過去事例パート1:昭和終盤から平成前半まで

以下、1983年以降の事例をご紹介していきたいと思います。似たような事例を実体験している場合は、この可能性があるという認識で今後の公的情報にご注意頂ければと思います。

1983年05月:最大M5.2・弱震

昭和最後のスロースリップとみられるのが、1983年5月下旬に発生した一連の活動です。5月21日の午前中に陸地から離れたところで小規模地震が起き、その日の夜に中規模地震(M5.2・震度3:千葉、勝浦、東京、横浜)で発生しました。その後も小規模地震が続き、少し落ち着いたと見せかけた5月25日に再び震度3を千葉で観測する地震が起きています。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度
1983/05/21 04:05:18.4千葉県東方沖50 km4.1震度1
1983/05/21 11:10:41.4千葉県東方沖39 km4.0震度1
1983/05/21 11:32:09.7千葉県東方沖42 km4.0震度2
1983/05/21 19:46:37.3千葉県南部49 km5.2震度3
1983/05/21 19:49:34.5千葉県北東部15 km3.0震度2
1983/05/21 22:02:42.0千葉県北東部36 km2.9震度2
1983/05/21 22:52:48.3千葉県南部47 km3.2震度1
1983/05/22 03:32:44.5千葉県南部47 km4.5震度2
1983/05/22 03:35:18.6千葉県南部44 km4.0震度2
1983/05/22 08:37:11.2千葉県東方沖38 km3.9震度1
1983/05/22 15:13:01.9千葉県北東部40 km3.6震度2
1983/05/23 15:51:12.5千葉県東方沖39 km4.2震度1
1983/05/25 14:24:20.9千葉県東方沖47 km4.5震度3
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 1983/05/01 00:00 ~ 1983/05/31 23:59
・検索結果地震数 : 13 地震 (「地震の発生日時の新しい順」で検索)
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

なお、この活動の翌日ともいえる1983年5月26日のお昼頃、東北地方の日本海側を大津波が襲った「日本海中部地震」が起きています。

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またこれらの地震と非常に近いところで、1987年には「千葉県東方沖地震」(M6.7・震度5)が起きていますが、これは一般にスロースリップ現象にはカウントされていないファスト地震の範疇です。

1990年12月:最大M5.2・弱震

続く事象は1990年(平成2年)です。まず8月の段階で、中規模地震や小規模な群発地震などが各地で認められていました。8月5日には小田原市でM5.3の内陸地震が起きたり、9月下旬にM6クラスの地震が東海道南方沖で連発したりと、リアルタイムだったら戦々恐々としていたかも知れません。

地震の発生日時 ▲震央地名深さ最大震度
1990/08/23 08:47:07.2千葉県北東部50 km5.5震度4
1990/08/23 10:36:01.6千葉県北東部46 km3.1震度1
1990/08/23 11:44:56.6千葉県東方沖50 km5.2震度4
1990/08/23 15:28:51.7千葉県北東部46 km3.8震度2
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 1990/08/01 00:00 ~ 1980/08/31 23:59
・検索結果地震数 : 4 地震 (「地震の発生日時の古い順」で検索)
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

この時(8月23日・AM8時台)はいきなりM5.5というかなりの地震が起きて千葉で震度4を観測し、お昼前(11時台)に再びM5.2の地震が起きて今度は勝浦で震度4を観測する「双子地震」的な様相を呈していました。なお、震源位置はほぼ同じなのですが、揺れ方が違ったかなどは不明です。

ただ、スロースリップが起きていたのは同1990年の年末だったのだそうです。具体的な発生状況は、

地震の発生日時震央地名深さ最大震度
1990/12/11 07:56:03.2千葉県南部35 km4.4震度3
1990/12/30 11:21:55.3千葉県東方沖35 km4.4震度1
1990/12/30 18:34:04.0千葉県南部37 km4.8震度2
1990/12/30 21:29:40.1千葉県東方沖42 km4.4震度2
1990/12/31 08:05:07.5千葉県東方沖32 km5.2震度3
1990/12/31 08:37:16.9千葉県東方沖37 km3.9震度1
1991/01/02 17:23:46.5千葉県東方沖51 km4.2震度1
1991/01/09 10:33:54.7千葉県南部29 km2.6震度1
1991/01/16 13:51:11.2千葉県北東部38 km3.8震度1
1991/01/16 17:21:35.0千葉県南部16 km2.4震度1
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 1990/12/01 00:00 ~ 1991/01/31 23:59
・検索結果地震数 : 10 地震 (「地震の発生日時の古い順」で検索)
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

といった状況です。小~中規模地震は1990年の大晦日のM5.2を中心に月を跨いで観測されていた模様です。ただ、単純なマグニチュードとしては8月の活動の方が、インパクトがあり大きかった様です。

1996年05月:最大M4.3・軽震

5月上旬のゴールデンウィーク中に伊豆諸島で群発地震(最大で震度4)が起きていますが、その半月あまり後に起きたとされるスロースリップは、中規模地震が見られず収束していきました。こういったパターンも時にあります。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度
1996/05/19 12:59:27.1千葉県南部32 km2.9震度2
1996/05/21 12:46:34.0千葉県南部33 km4.3震度2
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 1996/05/11 00:00 ~ 1996/05/31 23:59
・検索結果地震数 : 2 地震 (「地震の発生日時の古い順」で検索)
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

2002年10月:最大M3.7・震度2

震度観測点が大幅に増加した影響で、以下の様に小規模から極小規模な地震でも有感となっています。この活動での最大震度はM3台であり、顕著な地震はなかった反面、地震回数が多くやはり不安になりそうな感じを受けます。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度旧震度
2002/10/02 23:01:04.6千葉県東方沖17 km3.6震度1勝浦1
2002/10/03 00:32:10.6千葉県東方沖28 km3.5震度1勝浦1
2002/10/05 05:21:02.5千葉県東方沖27 km3.5震度1勝浦1
2002/10/05 06:30:48.8千葉県東方沖30 km3.1震度1勝浦1
2002/10/05 07:33:55.1千葉県東方沖29 km3.7震度2勝浦1
2002/10/06 07:30:29.6千葉県東方沖29 km3.2震度1勝浦1
2002/10/07 03:44:31.4千葉県東方沖27 km3.3震度1勝浦1
2002/10/13 00:28:53.8千葉県南部12 km2.4震度1
2002/10/15 17:29:33.8千葉県南部12 km2.7震度1勝浦1
2002/10/18 10:10:38.0千葉県南部12 km3.0震度2勝浦2
2002/10/24 00:34:54.1千葉県南東沖64 km3.2震度1
2002/10/27 13:27:15.3千葉県南部13 km2.9震度2勝浦1
2002/10/31 12:51:31.2千葉県東方沖28 km3.0震度1
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 2002/10/01 00:00 ~ 2002/10/31 23:59
・検索結果地震数 : 13 地震 (「地震の発生日時の古い順」で検索)
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

「旧震度」観測網でいうと、勝浦で何度も有感地震を観測していますが、千葉や館山などには有感の揺れが達さないほどの規模だったといえます。

過去事例パート2:平成時代後半~令和時代

2007年08月:最大M5.3・震度5弱

スロースリップという存在が非常に注目され、大きな話題となったのが2007年8月の事例です。下に示した表は、8月13日の冒頭とそれ以降は震度2以上だけに絞って表したのですが、過去と較べても非常に活発だったことが数字からも窺えます。房総半島の特定の地域では毎日複数回揺れを感じた様です。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度旧震度
2007/08/13 09:30:31.4千葉県東方沖26 km3.1震度1
2007/08/14 21:33:31.6千葉県北東部23 km2.9震度2
2007/08/16 04:15:06.6千葉県東方沖31 km5.3震度43地点3
2007/08/16 05:04:13.2千葉県東方沖28 km4.0震度2
2007/08/16 07:41:13.7千葉県東方沖28 km4.0震度2
2007/08/16 07:47:43.0千葉県東方沖27 km4.4震度3
2007/08/16 08:20:32.6千葉県東方沖29 km4.9震度3
2007/08/16 08:32:31.6千葉県東方沖24 km4.4震度2
2007/08/16 09:22:11.9千葉県東方沖28 km4.7震度3
2007/08/17 00:22:02.5千葉県南部22 km4.4震度3
2007/08/17 00:25:47.7千葉県南部21 km3.4震度2
2007/08/18 04:14:43.5千葉県南部23 km4.8震度5弱勝浦3
2007/08/18 04:30:23.2千葉県南部24 km2.9震度2
2007/08/18 04:52:34.1千葉県南部20 km4.0震度3
2007/08/18 05:11:09.7千葉県南部23 km2.8震度2
2007/08/18 13:36:37.3千葉県北東部24 km4.5震度4
2007/08/18 16:55:08.8千葉県南部20 km5.2震度4勝浦3
2007/08/18 17:06:57.6千葉県北東部29 km4.3震度3
2007/08/18 23:16:00.6千葉県北東部26 km4.0震度3
2007/08/20 16:55:15.4千葉県南部19 km2.7震度2
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 2007/08/01 00:00 ~ 2007/08/31 23:59
・初回を除き、震度1を除外して震度2以上のみ掲載
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

有感地震の観測が始まった3日ほど起った8月16日にM5.3・最大震度4の地震があり、旧震度観測網では千葉・東京・横浜で弱震となりました。そしてその後は18日に震度5弱、また震度4も2回観測し、この時は勝浦で2度 弱震を観測しました。非常に活発な活動で「スロースリップ」という存在を首都圏の方が耳にする初期の機会だったと記憶しています。

2011年10月:最大M3.7・震度2

2007年から過去最短の周期で発生した2011年秋のスロースリップは、「東日本大震災」の発生から約半年後というタイミングもあり、不気味で恐れる声もありましたが、結果的に顕著な地震活動は観測をされませんでした。最大でもM3クラスの震度2といったところです。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度
2011/10/26 21:03:26.1千葉県東方沖24 km3.2震度2
2011/10/28 02:38:54.9千葉県東方沖25 km3.6震度2
2011/10/29 11:56:52.0千葉県南部24 km3.6震度2
2011/10/31 16:22:20.5千葉県北東部27 km3.7震度2
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 2011/10/01 00:00 ~ 2011/10/31 23:59
・震度1を除外して震度2以上のみ掲載
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

ただ、スロースリップ全体で放出されたエネルギーはMw6クラス中盤に至ったとみられ、仮にその力がやや浅いところの地震活動を刺激していた可能性もあったと思うと、特に2011年という時期を考えると不気味に感じてしまうのも理解できるところです。

2014年01月:最大M5.0・震度3

更に周期は縮まり2年あまりで次のスロースリップが発生しました。2014年の1月2日、過去には年末に起きたこともありましたが、今度は年始のよるというタイミングでした。

そして、結果的には、陸地から少し離れたところでの中規模地震ということで、震度3にとどまりましたが、その後1月7日には内陸部で震度3も発生していました。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度
2014/01/02 16:48:28.7千葉県東方沖23 km3.9震度2
2014/01/02 21:38:20.8千葉県東方沖25 km2.9震度1
2014/01/02 22:11:04.0千葉県東方沖26 km5.0震度3
2014/01/02 22:31:41.3千葉県東方沖25 km3.5震度2
2014/01/02 23:29:25.5千葉県東方沖27 km3.0震度1
2014/01/03 17:30:41.3千葉県東方沖27 km3.1震度1
2014/01/07 22:11:48.0千葉県北東部25 km3.8震度3
2014/01/09 13:17:23.4千葉県北東部26 km3.0震度1
2014/01/22 20:18:06.1千葉県東方沖26 km3.4震度1
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 2014/01/01 00:00 ~ 2014/01/31 23:59
・検索結果地震数 : 9 地震 (「地震の発生日時の古い順」で検索)
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

2018年06月:最大M4.9・震度4

そして、前回から4年半で再発したスロースリップでは、M4.9の地震から始まり、陸域で起きた地震で震度4を2度観測したほか、震度3を何度も観測する活発な活動が見られました。

なおこの期間には、6月18日に「大阪府北部地震」が起きるなど、全国的に活発な状況にあり、その後に地震活動が再燃するような傾向にもあったので、一度活動が落ち着いても油断ならないケースもあると肝に銘じる必要があるでしょう。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度
2018/06/12 05:09:04.5千葉県東方沖17 km4.9震度3
2018/06/14 10:39:19.4千葉県南部11 km3.2震度2
2018/06/14 12:07:12.9千葉県南部12 km3.0震度2
2018/06/14 19:04:45.3千葉県南部13 km4.0震度3
2018/06/16 11:09:10.0千葉県北東部26 km4.4震度4
2018/06/16 11:16:42.8千葉県南部25 km3.2震度2
2018/06/16 11:22:33.0千葉県南部26 km4.2震度3
2018/06/16 11:50:37.7千葉県南部25 km3.2震度2
2018/06/16 15:45:49.1千葉県南部25 km2.8震度2
2018/06/21 15:53:26.7千葉県南部11 km3.8震度3
2018/06/21 19:18:36.5千葉県南部11 km3.3震度2
2018/06/26 19:46:22.3千葉県南部26 km4.3震度4
2018/06/27 04:16:38.3千葉県南部25 km4.1震度3
2018/06/27 07:59:26.2千葉県南部24 km2.8震度2
2018/06/28 02:58:07.3千葉県東方沖28 km3.3震度2
2018/06/29 14:05:25.0千葉県南東沖13 km4.3震度3
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 2018/06/01 00:00 ~ 2018/06/30 23:59
・最大震度 : 震度2以上
・検索結果地震数 : 16 地震 (「地震の発生日時の古い順」で検索)
・房総半島中部から沖合の領域を囲い、リストアップ

以上をまとめて過去事例の表を作ってみたら

ここまで見てきた事例をもとに、不完全なのは承知していますが、素人の肌感覚をもとにして表を作成してみました。左から、おおよそ「有感地震の1回目が起きてから、規模もしくは震度が最大となった地震が起きるまで」の時間、そのマグニチュードと震度、そして有感地震がおおよそ収束するまでの期間をリストアップしています。

年/月有感1回目
から最大まで
最大
最大
震度
有感地震の
収束まで
1983/050日15時間後M5.2弱 震4日間程度
1990/124ヶ月or20日or
0日21時間後
M5.2弱 震4日間程度
1996/052日0時間後M4.3震度22日間程度
2002/102日8時間後?M3.7震度24日間程度
2007/082日19時間後
4日19時間後
5日7時間後
M5.3
M4.8
M5.2
震度4
震度5弱
震度4
7日間程度
2011/104日19時間後M3.7震度25日間程度
2014/010日5時間後M5.0震度37日間程度
2018/06( 1回目 )
4日6時間後
M4.9
M4.4
震度3
震度4
半月程度

もちろんこの表はあくまでも過去事例(しかも正確なものではない)ですから、これに合致しない事例が次(または今回)起きるかも知れません。数値に偏りがあるように見えますが、科学的にメカニズムが十分に解明された訳でもないように思いますので過信は禁物です。


そして、震央から少し離れた地域の方からすると、M5前後の地震でどのあたりまでどれぐらい揺れるのかが気になるかと思いましたので、この記事に登場した主な地震を、私の「旧震度」分布で表にまとめてみました。ざっくりの規模感の参考としてください。















83/05/21南部5.2
83/12/30東方沖5.5
90/08/23北東部5.5
90/12/31東方沖5.2
07/08/16東方沖5.3
07/08/18南部4.85弱
14/01/02東方沖5.0
18/06/12東方沖4.9

M5前後の地震をピックアップしました。全体的な傾向としては、今で言う「震度4~5弱」程度が最大で、気象官署では震度3~4が最大といった感じの揺れが基本線です。ひょっとすると、一連の活動の中で「緊急地震速報(警報)」が出され、実測値は震度4みたいなパターンが出るかも知れませんが、上記に挙げた事例では、福島県や群馬県、長野県、静岡県中部まで至る地震は珍しく、関東一円が有感になる程度が最大級です。

但し、1987年の「千葉県東方沖地震(M6.7・最大震度5)」などのように、スロースリップと時期を同じくしない地震では強烈な揺れをもたらした事例もありますし、相模トラフ周辺での規模の大きめな地震への備えは怠らないよう重ねてお願いします。

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