「スーパーG2」を3つの基準で分析してみた(2025/1更新)

競馬レースレーティング

【はじめに】
この記事では、『スーパーG2』と呼ばれる基準を3つほど考え、ここ数年の実績から比較することで、漠然とした『スーパーG2』という概念を考える際のヒントになることを目指していきます。

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記事で用いる3つの基準について(おさらい)

細かい過程は当初のバージョンの記事に譲るとして、この記事で用いる「3つの基準」を紹介します。

  1. 「GI複数勝利馬」の出走頭数
  2. 「GI馬」の出走頭数
  3. 「重賞馬」(≒非重賞馬)の出走頭数

1998年の毎日王冠のように歴史に残る名馬が複数頭出走していたり、『G1馬が◯頭集結』だったり、『メンバー中1×頭が重賞馬』みたいな形で見出しになっている重賞に見覚えはありませんか? ざっと上の3つを基準にデータを分析してみました。

基準1.「G1級・複数勝利馬」の頭数

2019~24年の6年間の出走頭数をコンパクトにまとめてみるとこちらのようになりました(↓)。

1位:延べ11頭「札幌記念」

令和に入ってから4年連続で複数頭が出走をしており、4年連続で出走している『札幌記念』が1位。ただし逆に2017・18年はそういった馬がおらず、ここ数年のような『スーパーG2』に乏しかった時期があったことも覚えておきましょう。

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各所で触れていますが、令和に入ってそのレースの華やかさは『スーパーG2』をまさに体現している感があります。2021年のソダシがラヴズオンリーユーを下したレースや、2022年のジャックドールとパンサラッサのマッチレースは、令和の名勝負として語られていきそうな気がします。

2位:延べ8頭「中山記念」

次に多いのが、実は「中山記念」だという結果になりました。なお、種明かし(?)をすると、

  • 2019:ウインブライト、ラッキーライラック、スワーヴリチャード、ディアドラ
  • 2020:ラッキーライラック、ソウルスターリング、インディチャンプ、ウインブライト

と2頭が被っていて、国内の中距離G1を勝った馬ばかりではない点には注意が必要です。それでも、G1を複数勝っている馬が4頭も2年連続で集結するというのは非常に稀なことだと 感じるはずです。コロナ禍になって(≒ サウジ遠征が本格化)以降は、G1を複数勝っている馬は参戦していません。

基準2.「G1級勝ち馬」の頭数

次の基準は、シンプルで分かりやすく「G1級勝ち馬」の頭数です。

別の記事でも代表例としてあげている1998年の「毎日王冠」について冷静に考えてみると、勝ち馬の【サイレンススズカ】は『基準1.G1複数勝利』に該当しない訳ですから、この『基準2.G1級』も案外侮れません。近年のキセキやマカヒキ、そしてレイパパレなどもここにしか該当しません。

なお、1位は札幌記念、2位は中山記念で基準1.と変わりませんでしたので、その次の3位からだけ触れていくこととします。

3位:延べ17頭「金鯱賞」

2019・2021・2022年は複数頭のG1馬が出走した「金鯱賞」は、大阪杯の前哨戦として注目度が平成の頃よりも高まりました。他方、別定戦ということもあり、実績ある馬が重賞善戦組に敗れることもあるため、『スーパーG2』の印象は薄いかも知れませんね。

それでも例えば、2019年はリスグラシューが2着に敗れ、2021年は最低人気のギベオンに三冠牝馬・デアリングタクトが惜敗、ポタジェ、グローリーヴェイズ、キセキが続いたレースは象徴的です。

4位:延べ15頭「毎日王冠」

こちらもやや減少傾向にありますが、集計4位となったのが「毎日王冠」です。実は「G1・1勝馬」が多いのが特徴のレースでもあるようです。

  • 2017:リアルスティール、サトノアラジン、マカヒキ、ワンアンドオンリー、ソウルスターリング、ウインブライト
  • 2019:ダノンキングリー、アエロリット、インディチャンプ、ペルシアンナイト、モズアスコット、ケイアイノーテック

このように、上の2年はG1馬が(後を含めて)6頭も出走していました。ただメンバーを見ると、気づけば「天皇賞(秋)」というより「マイルCS」などの前哨戦といった意味合いも出てきている感じがしており、1998年とは隔世の感があるのは事実でしょう。

基準3.「非重賞馬」の少なさ

最後に少し目線を変えて、「非重賞馬」の少なさという基準でも見ていきます。こちらはこれまでの表とは逆に数の少ない方が優秀という捉え方となります。

注目に値するのは、毎日王冠と金鯱賞が3年連続で1~2頭という時期があったことです。これは裏を返すと『少頭数の年が多い』ことを意味していて、出走頭数あたりの比率で求めると少し違ってくるのかも知れません。

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さて、今年はこのデータにどういった値が追加されるのでしょうか。今から『スーパーG2』と呼ばれるようなレースでの名勝負に胸が踊ります。皆さんの思い出のレースもコメント欄にお寄せ下さい。では次の記事でお会いしましょう、Rxでした。

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