【はじめに】
この記事では、2022年度における「中田敦彦のYouTube大学」を、私(Rx)なりに振り返っていきます。昨年度は2本の記事に分けましたが、今回はコンパクトに1本に纏めましたのでぜひお楽しみ下さい!
再生回数にみる話題の動画たち
再生回数の多い1本目の動画
まずは、分かりやすい指標として1本目の動画で「再生回数」の多いものをランキングにしました。
再生回数でランキングを作ると、2022年度の動画でワンツーを飾ったのは300万近い視聴回数を記録している「WinWinWiiin」でした。芸能界から加藤浩次さん、YouTube界からコムドットのやまとさんをお迎えしています。
授業動画としては、「悪い円安」と「金持ちになる人、貧乏になる人」というマネー系が続きました。どちらも春の動画で、まさにウクライナ侵攻からインフレ、急激な円安と、コロナ後の投資環境が一変をしたタイミングだったように記憶しています。
そして5位にも新たに始まった「オリラジアカデミー」から『禁断のテレビ史』。長尺ということもあって再生回数が伸びたのかも知れませんが、2時間超の動画が250万回を突破しているのは驚きです。
2本目の再生維持率の高い動画たち
ただ、個人的に注目している「再生回数」の指標は別にあります。昨年度も語ったとおり、1本目ではなく、むしろ後編(2本目)が前編(1本目)と比べてどれぐらい再生回数を維持しているかです。
これを「再生維持率」などと命名しましたが、そうすると順位が一変します。こちらの表をどうぞ。
結果的には、『伝説の夫婦』シリーズから「庄司ミキティ(品川庄司 × 藤本美貴)」の回が、①106 → ②98万回で維持率92%を誇りトップ。1本目では劣った「カジサック×ヨメサック」回を、2本目で逆転しています。
そして、それ以下をざっくり纏めると、2・4位が政治系であり、3・5(・6)位が経済系といった結果となりました。とりあえず1本目(ひょっとすると冒頭だけ)見る人なんかが多い動画とは全く異なり、結論部などが凝縮された2本目こそ復習したいというタイプの動画が並ぶところに面白みがありますし、ここらへんこそ「中田敦彦のYouTube大学」の真骨頂だとも感じます。
Rxが特に学びになった動画5選
ただ、中田さん本人や芸能人コラボの動画の熱が冷めてしまっている私にとっては、昔から続けてきた授業動画を心待ちにしている節がありまして、昨年に続き「学びになった動画」を幾つか選んでみました。(↓:2021年度はこちらからどうぞ)
①【金持ちになる人、貧乏になる人】
経済的自立とか投資の授業を幾らやっても、『視聴者がついてきていない』ことに気づいたあっちゃんが取り上げたのがこの書籍。結局のところ、「『貧乏マインド』を植え付けられると末代まで貧乏」という衝撃的な残酷的な現実を突きつけるような入りだったのがインパクト大でした。
遺伝子レベルというと言い過ぎなのかも知れませんが、前提となるマインドを変えないと(⇔マインドチェンジ)、どれだけ知識を得ても行動に移らないのは致し方ないのだなと感じました。
『人間は、本当に腹落ちするまで、根っこでは真逆のことを考えているかも知れない』というのは非常に良い勉強になりました(経済に関するマインドだけでなく、より広い視点で動画を見ましたね)。
②【22世紀の民主主義】
個人的に、成田氏の語り口や思想に賛同するかと言われればNOに近いのかも知れませんが、この書籍を語ったあっちゃんの動画は見応えがありました。
他のテーマでもそうなのかも知れませんが、特に後半の動画での『具体的にどうやっていくか』の道程や前半の動画からの『今ある仕組みがそもそもおかしくて、それに固執する必要はない』感じの考え方は令和の現代において参考になる部分が多くありました。
それに、書籍を実際に読んでみると、冒頭部にこのように書かれていたことは新鮮に感じました。
逆に、この本の内容を再利用したい場合はジャンジャンやってしまってほしい。私に連絡する必要も名前を記す必要もない。切り抜くなりパクるなりリミックスするなり自由にしてほしい。
(出典)『22世紀の民主主義』/成田悠輔
③【旧統一教会】
深追いはしませんが、この話題が令和に再噴出する前から、(出来については賛否両論あったものの)過去の「宗教」解説の動画の延長線上として視聴しました。
取り上げるかどうかを悩み、過去の事件(犠牲者の事例)なども見て家族や仲間を思い、葛藤のある中で、2022年8月23日にアップされた本動画からは、久々に『あっちゃんの気概』のようなものを強く感じ取りました。今以上にセンシティブだった時期に纏められた解説動画には多く考えさせられる部分がありました。
④【禁断のテレビ史】
「しくじり」に特化しない形で、「あっちゃん講師のしくじり先生」が戻ってきたような感じがしたのが特に嬉しかった「オリラジアカデミー」。2022年度に始まって唯一の回が「禁断のテレビ史」です。
あっちゃんの授業の初期からの持ち味であった、(歴史や文学のように)「触れたことはあるけれど、ちゃんと追ったことがなく整理して授業を受けたことがない身近なテーマ」にフォーカスして歴史から学ぶというコンセプトが存分に発揮された(鬱憤を開放した?)ような濃密な動画だったと思います。
⑤【Winny事件】
『案件は全て断る』をモットーとしていたあっちゃんが、『謝礼は受け取らないから自分の好きなように喋らせてくれ』という条件のもと紹介したのが「Winny事件」の動画でした。
結果的には、書籍や映画の映像を部分的に使えるようになったことで、普通の「番宣」よりも遥かに、その映画の魅力の宣伝や呼び込みに一役買えていると感じました。
動画の内容から学ぶことがあるとすれば、国家権力や利権との距離感、迂闊に近づき過ぎないということに尽きるような気がしました。
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