【プレバト!! 俳人列伝】馬場典子(特待生)

【はじめに】
この記事では、「プレバト!!」の俳句査定でお馴染みの “女流プレバト俳人”【馬場典子】さんの俳句を振り返っていきます。

馬場 典子(ばば のりこ、1974年4月27日 – )は、日本フリーアナウンサー大阪芸術大学教授。元日本テレビアナウンサー

人物
東京都豊島区出身。女子学院中学校・高等学校早稲田大学商学部商学科(マーケティング専攻)卒業。身長160cm。高校時代の同級生にアナウンサー膳場貴子、漫画家の辛酸なめ子がいる。大学時代は成績優秀で、卒業時に表彰された。

馬場典子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

一般時代(2016~19年):大槌の風の電話

2014年度に日本テレビを退職した【馬場典子】さんは、2016年に「プレバト!!」の俳句査定に初挑戦すると、そこから7回出演して「才能ナシ」が無いという卒のない結果(安定感)を評価され、特待生に昇格を決めました。

  1. 16/12/01・1位70点『寒に覚め窓には月白の蔵王』
  2. 18/06/07・2位70点『五月雨や床の間の花匂い立つ』
  3. 18/11/22・4位55点
  4. 19/02/07・1位73点『大槌の風の電話や梅一輪』
  5. 19/03/21・5位45点
  6. 19/05/16・4位65点
  7. 19/09/19・2位71点『マンションに替わりし八百屋秋夕焼』

上のように初挑戦から2回連続才能アリでしたが70点と目立った成績ではなく、3回連続才能アリを目指すも初の凡人査定で一旦振り出しに。しかし、4回目に出場した際に詠んだ『風の電話』の句は、私個人的にも非常に好きな作品で73点の高評価も納得の出来栄えでした。

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風の電話(かぜのでんわ)は、岩手県上閉伊郡大槌町三陸海岸)を見下ろすにある「ベルガーディア鯨山」内に置かれた私設電話ボックス

概要
「風の電話」と呼ばれる電話ボックス内には、電話線が繋がっていないダイヤル式の黒電話である「風の電話」とノートが1冊置かれており、来訪者は電話で亡き人に思いを伝えたり、ノートに気持ちを記載したりできる。電話機の横には次のように記されている。

沿革
風の電話は、太平洋が見える風景を気に入って移住した庭師の佐々木格(ささき いたる)が、2010年平成22年)に死去した従兄ともう一度話をしたいとの思いから、海辺の高台にある自宅の庭の隅に白色の電話ボックスを設置したことに始まる。電話ボックスはパチンコ店から譲り受けた物、筆で書かれた詩は従兄が書いたものである。

2011年(平成23年)3月11日東日本大震災の際、自宅から見える浪板海岸を襲った津波を目にした佐々木は、生存した被災者が震災で死別した家族への想いをに乗せて伝えられるようにと敷地を整備し、祈りの像や海岸に向かうベンチを置いて「メモリアルガーデン」を併設した上で開放した。

風の電話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

5・6回目と2回連続で凡人査定だったのに、7回目で才能アリを獲得して特待生に昇格できたのは、7回中4回才能アリ(5割超)で才能ナシ経験がなかった上に、73点という高得点を叩き出したことが大きかったと思います。

2回目の出演から数えると1年あまりで6回も立て続けに出演して、待望の特待生昇格を決めました。

特待生時代(2019年~)

2019年秋に初めて特待生として出演するも現状維持査定。実際に高評価の句を詠んで特待生として活躍するようになるのは2020年からです。

  • 5→4級(20/02/06)『啓蟄の決意辞表とショートヘア』

上の記事でもご紹介した句で初昇格を果たします。しかしその直後には一度「降格」を経験して、再び5級に戻ってしまいますが、2018年度からの出演回数の多さは変わらず、あっという間にタイトル戦と特待生査定の常連となっていきます。

  • 5→4級(20/09/17)『黄身混ぜるも真顔薯蕷とろろ汁』
  • 4→3級(21/02/18)『居酒屋の定食からく鰯雲』
  • 3→2級(22/02/03)『春遅々として渋谷駅はダンジョン』
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年に1段というスローペースとはなっていきますが、着実に段位を上がっていき、タイトル戦では予選敗退が続いていたところから、2022年の春光戦では予選1位 → 決勝5位と初めて大活躍を果たしました。

  • 予選1位『選ばざる道過る独活ほろ苦し』
  • 決勝5位『青き日も苦き日もあり青慈姑』

こうして振り返ってみると、「地名(蔵王、大槌、渋谷駅)」「人生(八百屋、辞表)」そして「食べ物(せり鍋、レモン水、定食、独活)」など、俳句を作る際のテーマがはっきりしている印象です。

そして、2023年8月10日放送回では、徳島県にある『祖谷のかずら橋』を詠んだ次の句で特待生1級昇格を決める“久々の”秀句が誕生しました。それがこちら(↓)。

  • 2→1級『かなかなの遠のいてゆく かずら橋』

「かなかな」などの『』については別の記事に譲りますが、こちらもシンプルに情景を描いていて、馬場さんの良さがよく出た作品だったように思います。

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