「宗谷・上川・留萌」境界付近の内陸地震

【はじめに】
この記事では、2022年8月11日に2度の中規模地震が起きるなど、時折強い揺れが観測されてきた「宗谷・上川・留萌」の境界付近の内陸地震について纏めていきます。

気象庁「震度データベース」にみる有感地震

まずは、気象庁の「震度データベース検索」で、「宗谷・留萌・上川」地方の境界付近を選択し、震度1以上(=有感地震)を全て図にしてみました。(↓)

気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 1919/01/01 00:00 ~ 2022/08/04 23:59
・震央地名 : 上川地方北部 もしくは 留萌地方中北部 もしくは 宗谷地方北部 もしくは 宗谷地方南部
・検索結果地震数 : 144 地震 (「地震の発生日時の新しい順」で検索)

大小あわせて100回以上観測されていて、そのうち1割程度は青い深発地震です。その他の多くは内陸の浅いところで起きた地震です。そして、少し規模の大きな地震で絞ってみるとこちらです。

・地震の発生日時 : 1919/01/01 00:00 ~ 2022/08/04 23:59
・地震の規模 : M 4.0 以上、M 9.9 以下
・震源の深さ : 0km 以上、100km 以下
・震央地名 : 上川地方北部 もしくは 留萌地方中北部 もしくは 宗谷地方北部 もしくは 宗谷地方南部
・検索結果地震数 : 19 地震 (「地震の発生日時の新しい順」で検索)

浅くてマグニチュード4以上の地震とすると、20回程度の実測歴があります。厳密には、観測網が今と違って密になかった頃の地震には捕捉できていないものもあろうかと思いますが、今回は考えないものとします。いずれも現在の指標でいえば、震度4から5クラスになっていてもおかしくない規模です。

ここからはエリア別にみていきます。まずは宗谷地方からです。

宗谷地方:2022年に中規模地震が複数回発生

令和に入ってから、震度4以上が複数回ありました。もっと揺れが強かったのは、2019年12月12日に起きた「M4.2」の地震で、震度5弱を豊富町で、震度4を幌延町で観測しています。規模が比較的小規模だったにもかかわらず、強い揺れがもたらされた点で特筆すべき地震かと思います。

地震の発生日時震央地名深 さ最大震度「稚内」
1947/01/26 11:59:01.5宗谷地方南部5.2震度3震度0
2019/12/12 01:09:49.5宗谷地方北部7 km4.2震度5弱震度1
2022/06/20 09:18:26.7宗谷地方北部10 km4.4震度4震度1
2022/08/04 01:41:48.1宗谷地方北部7 km4.1震度4震度0
2022/08/11 00:35宗谷地方北部4 km5.2震度5弱震度1
2022/08/11 00:53宗谷地方北部4 km5.4震度5強震度2
2022/08/11 01:04宗谷地方北部震度3震度1
2022/08/11 02:14宗谷地方北部震度4震度1

また2022年夏に入って、幌延町内を震源とするM4クラスの地震が発生し、震度4を観測しています。「宗谷地方北部」を震源とする浅い地震で、M4.4は大きめな部類に入る地震だったといえるでしょう。

そして、2022年8月11日には中規模地震が2度立て続けに発生し、震度5クラスの揺れが観測。また午前0時53分の地震では最大震度5強を、「稚内市開運」でも震度2に達しました。

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そして、宗谷地方南部」では、1947年にM5.2という地震があり、羽幌で震度3の弱震を観測しています。この当時は最寄りの震度観測点でも離れていた関係で直上での揺れは分かりませんが、深さが仮に浅ければ、震度5クラスでもおかしくなかったかと思います。ちなみに震央は、枝幸町と音威子府村の町境付近とみられます。

留萌地方北部:1932年にはM5.6の地震が

留萌地方では、古くから「羽幌」の観測点がありましたので、そちらも参考として載せています。2010年代には「留萌地方中北部」でM4クラスの地震が3度発生し、震度3~4を観測しています。

地震の発生日時震央地名深さ最大震度「羽幌」
1932/02/01 04:45:23.3留萌地方中北部5.6震度3震度3
1965/10/01 21:26:03.8留萌地方中北部4.5震度3震度3
2013/01/03 20:14:15.1留萌地方中北部24 km4.8震度3震度2
2016/11/25 17:22:49.3留萌地方中北部27 km4.6震度4震度2
2018/06/20 05:28:44.5留萌地方中北部11 km4.1震度3震度0

1965年の地震は初山別村付近が震源、1932年の地震は天塩町の東側で起きたとみられます。特にこの昭和の始めの地震はM5.6という中規模の地震で、当時の観測網では「羽幌」の震度3が最大ですが、仮に今の観測網であったならば、深さによっては震度5~6クラスだった可能性も否定できません。

上川地方北部:中川町内でも2012年に群発

「上川地方」は縦に長く、「上川地方北部」と言っても広域なため、今回は中川町の北側に絞って、下の表を作ってみました(例えば、朱鞠内湖付近でも20世紀には中規模地震が起きているのですが、今回は除外します、ご了承ください)。

地震の発生日時震央地名最大震度
1932/02/01 16:27:30.3上川地方北部4.7震度1
2012/07/15 23:08:06.3上川地方北部4.2震度4
2012/07/16 06:49:46.6上川地方北部4.3震度4
2012/07/18 04:39:35.2上川地方北部4.1震度4
2012/07/18 04:50:19.0上川地方北部4.1震度3

2012年7月には、M4クラスの地震が頻発し、「中川町中川」で震度4を複数回観測しました。この様な地震の規模であっても、地震が普段少ない地域では注意が必要です。

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