気象官署で「40℃」以上を観測した事例をまとめてみた(昭和から令和まで)

【はじめに】
この記事では、気象庁の気象官署の観測点で【40.0℃】以上の超猛暑を記録した事例をまとめていきます。明治に始まった気象観測のうち時代ごとの「最高気温」を振り返った記事は過去に「note」(↓)に纏めたことがあります。

ただし、観測地点や観測方法に時代によるゆらぎが大きいため、今回は、気象庁が直接観測・管理する「気象官署」に敢えて限ってみました。通常の『アメダス』地点とは異なり、数十年から百年単位での観測歴のある地点だからこそ見えてくるものがあると信じて。早速、見ていきましょう!

昭和時代

1927/07/22:40.2℃「宇和島」

気象官署で初めて40℃超えを記録したのは、昭和が始まって半年というタイミングの1927年(昭和2年)7月22日。「愛媛県立松山測候所宇和島支所」として設置されて5年後に観測された「40.2℃」という日中最高気温は、当地で100年近く破られていない当地のレコードです(※なお、当地は昭和の頃の方が記録が高い珍しい地点であります)

1933/07/25:40.8℃「山形」

この「宇和島」の40.2℃という記録を更新したのが、1933年の「山形」の40.8℃です。委任観測所ではなくしっかりとした気象官署での記録として20世紀を通じての最高記録となり、俗に「最高気温記念日」などと認識されるほどに代名詞的な値となっていました。

気象官署での観測史上2番目の40.8℃が山形市で記録された1933年昭和8年)7月25日日本海に台風があり、2000 m級の飯豊連峰を南西の風が吹き下りたことにより、フェーン現象が発生した。しかし、当日は風速が弱く、日射よる昇温も大きかったと考えられる。

猛暑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

1978/08/03:40.1℃「酒田」

1933年に「秋田」で観測されて以来、各地の気象官署の測候所で半世紀近く「40℃」の大台を記録することはありませんでした。おおよそ昭和50年代の前半に「アメダス」が全国的に整備されていく最中に、実に45年に観測されたのが山形県内でも北西部に位置する「酒田」です。

フェーン現象により夏場に高温となる場合があり、1978年8月3日には最高気温40.1℃を記録した。日本の公式な気象観測所で40℃以上の気温が観測されたのは太平洋戦争後では初めてで、当時歴代3位に相当する記録であった。

酒田市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

こちらも1933年の事例と同じくフェーン現象によるものですが、内陸の「山形」と異なり、港町の「酒田」で40℃を超えたのは21世紀からみても衝撃的です。なおこの「酒田」での40℃超えというのは、日本最北級の観測事例となります。

平成時代(中期)

2001/07/24:40.0℃「前橋」

21世紀が始まって最初の夏は東日本で猛暑(一説に「ダイポールモード現象」の影響)となり、関東の気象官署では(関東大震災後の「東京」などの例外を除き)初めて40℃の大台に達しました。

2004/07/21:40.4℃「甲府」

「東京」で観測史上最高となる39.5℃を記録し、研究機関など気象庁以外の観測点では40℃を超えていたとされる酷暑となった2004年7月。平成年間だけで3回(4日)も40℃超えを記録することとなる「甲府」での初の事例で、いきなり40.4℃(当時の歴代2位)となりました。

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2007/08/16:40.9℃「熊谷」

8月16日には埼玉県熊谷市岐阜県多治見市で40.9℃を観測し、これまで日本の観測史上最高気温だった1933年7月25日山形県山形市の40.8℃を74年ぶりに更新した。

2007年の猛暑 (日本)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

40℃超えが歴史的出来事でなくなった2000年代、ついに昭和の大記録を更新したとして話題になったのが2007年8月16日。多治見と熊谷で40.9℃と、歴代最高気温を更新することとなります。しかも同じ日に全く同じ気温が観測されたことは、新たな段階に温暖化が達したことを予感させるものでした。

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平成時代(後期)

2013/08/10・11:40.7・40.6℃「甲府」

2010年に「暑」が今年の漢字に選ばれて以来、毎年のように全国的な猛暑に見舞われた2010年代。 特に8月中盤は、高知県四万十市江川崎で4日連続の猛暑日(5日連続39℃)および8月12日には初の「41.0℃」を観測しました。


2013年の猛暑_(日本)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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そんな「江川崎」の41.0℃という目立った値の影に隠れていますが、「甲府地方気象台」では2日連続40℃後半を記録することとなります。8月10日は40.7℃ → 8月11日は40.6℃と強烈な猛暑でした。

2018/07/23:41.1℃「熊谷」、40.3℃「甲府」

  • 7月23日 – 関東・東海を中心に空前の記録的猛暑。埼玉県熊谷市で日本歴代最高となる41.1℃を観測。また東京都青梅市で40.8℃を観測し都内観測史上初の40℃超えとなった。また岐阜県多治見市でこの年2度目の40.7℃、山梨県甲府市で40.3℃を観測した。
2018年の猛暑 (日本)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2007年に40.9℃、2013年に41.0℃を記録し、この平成最後の夏:2018年7月23日には「熊谷」で、ついに41.1℃という平成の最高気温記録が飛び出します。また同日には「甲府」でも40.3℃を記録し、平成の後半だけで4度目の40℃超えを記録することとなったのです。

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2018/08/03:40.3℃「名古屋」

8月3日 – 中京地方で記録的猛暑。名古屋市で40.3℃となり、五大都市で初めて40℃を超えた。岐阜県美濃市でも40.3℃、三重県桑名市で県内観測史上最高の39.8℃、愛知県豊田市で39.6℃、岐阜県美濃加茂市で39.1℃、揖斐川町で39.0℃、静岡県浜松市天竜区(佐久間)で38.7℃を観測。また、埼玉県熊谷市で38.7℃、東京都府中市で38.0℃を観測。

( 同上 )

熊谷で41.1℃を観測した後に、東海地方でも40~41℃の炎暑となり、「名古屋」では1942年の39.9℃を76年ぶりに更新する40.3℃という観測史上最高記録を更新。
以前から8月上旬に39℃以上を観測し続けてきた「名古屋」でも前代未聞の40℃台を記録しました。

なお、この日の「名古屋地方気象台」の観測データをみると、14時00分には「40.2℃」を観測しています。いわゆる『正時』(●時00分)ベースでの40℃超えは平成以降で唯一の事例となっています。

令和時代

2019/08/14:40.3℃「上越高田」

SNSでは『令和ちゃん』ネタが流行った2019年(令和元年)。5月に北海道で全国歴代1位の39.5℃を佐呂間町で観測し、8月には中部地方で酷暑となり、新潟県上越市「高田」の観測点で40.3℃観測。他の地点でも超熱帯夜となるなど、特に新潟県は大変厳しいものとなりました。

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2020/08/16・17:40.2・41.1℃「浜松」

平成の大合併によって「浜松市」になったエリアの中でも、『天竜』や『佐久間』といった山間部では以前から39℃以上の猛暑が記録され、実際、8月16日には天竜・船明(ふなぎら)で40.9℃を記録していました。

しかしその翌日、浜松で観測史上最高タイの41.1℃を記録したのは、人口の少ない山間部ではなく“政令指定都市”の中心部:「浜松特別地域気象観測所」(浜松市中区)だったのです。

8月16日には浜松市天竜で40.9℃と観測史上4位タイ記録。浜松市で40.2℃を観測。その県内記録を塗り替えた翌日8月17日には、中部~西日本で記録的猛暑となり、浜松市で国内観測史上タイとなる41.1℃を観測している。

猛暑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2022/07/01:40.0℃「熊谷」

6月25日に伊勢崎市で6月としては初の40℃を超えた2022年。7月1日には、6地点で40℃を超えた訳ですが、そのうちの1地点が気象官署「熊谷」でした。

群馬県桐生市(40.4度)・伊勢崎市(40.3度)、山梨県甲州市(40.2度)、埼玉県鳩山町(40.1度)・熊谷市(40.0度)、岐阜県多治見市(40.0度)の計6地点で40度超を観測。40度以上の地点数は1日としては過去最多。

2022年の日本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

以上が、昭和以降に気象官署で40℃以上の炎暑を記録した事例の一覧です。今度の真夏には、この記事に追加されるような炎暑が訪れるのでありましょうか……?

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