お天気歳時記:「天気図」に見る季節(季語)

【はじめに】
この記事では、「(地上)天気図」を通じて、季節ごとの代表的な図をYouTubeの動画などで振り返っていき、季節の移ろいを感じ取って行きたく思います。

俳句歳時記における「春」

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南岸低気圧

特に、関東地方を中心にここ十年程度ですっかり定着した感のある『南岸低気圧』は、昔から首都圏を中心に大雪をもたらしてきました。

南岸低気圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

通る位置などによって雨になるか雪になるかが非常に難しい『南岸低気圧』ですが、もちろん春だけに限った現象ではありません。しかし、関東地方に「横にした*印」を記すような大雪が降る天気図は、やはり初春にあたる2月以降の印象が強いかも知れません。

爆弾低気圧

これも春に限った現象ではないのですが、(台風でないという意味でも)冬から春にかけて良く耳にするのが『爆弾低気圧』でしょう。

びっしりと等圧線が書き込まれている様子が天気図の北の方に認められれば、暴風雪を連想させます。

爆弾低気圧 (“bomb” cyclone) とは、急速に発達し、熱帯低気圧(台風)並みの暴風雨、または暴風雪をもたらす温帯低気圧を指す俗語。1980年MITの気象学者フレデリック・サンダースらが存在を提唱して以降、様々な気象学者がその定義や解析を試みているが、「12時間以上にわたって中心気圧が1時間あたり1hPa以上低下した温帯低気圧」を指すことが多い。熱帯低気圧の急発達は一般的なため、爆弾低気圧とは呼ばない。

日本付近では10月から1月頃の冬の嵐の時期、2月から3月の春一番の時期が最も多く、4月中旬から5月中旬までのメイストームの時期にもみられる。日本海低気圧が日本海から北日本を通過する際に急速に発達し、三陸沖でさらに猛烈に発達する例が多い。アメリカ・カナダでも同様に、冬季にノーイースターと呼ばれる嵐はしばしば爆弾低気圧である。

低気圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

春一番

「春一番」については上の記事でも書きましたが、発表されるエリア・気象台によって基準が微妙に異なります。ただ、基本的に『日本海に低気圧がある』という点では共通しています。

気象通報などを使って『矢羽根』と共に表す昔ながらの天気図であれば、きっと春の風の強さを感じられるのではないかと思いますね。

俳句歳時記における「夏」

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メイストーム

テレ東BIZの「天羅万象」から、(気象庁的には「春」に分類されますが、俳句歳時記では「初夏」に分類される)5月を冠した「メイストーム(May Storm)」です。

メイストームとは、日本においてその名の通り4月後半から5月にかけて、主に温帯低気圧の急速な発達により大風が吹く気象現象のこと。この語は和製英語である。別名は「春の嵐」。

毎年春先になると日本海や北日本周辺海域で温帯低気圧が台風並に発達し、広い範囲に荒天をもたらして山や海では登山者や船の遭難事故をしばしば起こすことがある。5月になってこのような低気圧の発達が見られることは少なく、通常は4月いっぱいまでである。

この言葉の語源となったのは1954年5月9日から10日にかけて北日本近海で急激に発達し、漁船の集団遭難をもたらした低気圧である。華北から日本海に進んできたこの低気圧は、9日9時には988ヘクトパスカルであったが翌10日9時には北海道東方に出て952ヘクトパスカルまで発達した。このため北海道周辺海域では風速15 – 30メートル毎秒の暴風となり、ちょうどサケマス漁の時期であったため多くの漁船が出漁中で、361人が犠牲になった。

メイストーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

戦後の大災害を受けて命名された和製英語、近年ではやや大災害に繋がる事例は減っているのかも知れませんが、だからこそ油断による被害の拡大に注意が必要だなと感じます。

梅雨

梅雨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

梅雨明け

こちらのウェザーニュースさんの動画の天気図は、結果的に『梅雨明け』ではない形になった2022年の6月下旬のものなのですが、構図としては非常に『梅雨明け』に近いイメージかと思います。やはりこの太平洋高気圧が日本列島付近に掛かり、梅雨前線が退くような感じになると「夏本番」を感じます。

俳句歳時記における「秋」

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台風

俳句歳時記では古く「野分(のわき/のわけ)」、現代の「台風」は、秋の季語とされています。実は昭和の三大台風やいわゆる「台風の特異日」なども仲秋(9月)に縁があります。

室戸台風
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

秋雨前線

季節の印象的な前線である『秋雨前線』は、日本列島の広範囲に冷たい雨をもたらします。これはもう天気図を見れば一目瞭然で、季節の移ろいを感じる代表格の一つでしょう。

俳句歳時記における「冬」

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木枯らし

近年は「春一番」以上に観測されない年が関東地方で目立った「木枯らし1号」。基準が厳しいがために気象庁から発表されない年が多いものの、天気図を見る限りは「木枯らし」に当たりそうな天気図が年に何度か見受けられることは知っておきたいところです。

西高東低

冬の天気予報において『西高東低の冬型の気圧配置』はもはや代名詞的な知名度を誇ります。

西高東低
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

寒波

安定した西高東低が続くのも冬の天気図ですが、普段は大陸にあるような強烈な寒波が日本列島を襲うのも、冬の天気図ならではです。

二つ玉低気圧

2022年1月10日にアップされたウェザーニュースの動画のリンクを貼っておきます。こういった形の低気圧を『二つ玉低気圧』と呼ぶそうです。

二つ玉低気圧(ふたつだまていきあつ)は、2つの低気圧日本海と日本の南岸を挟むように通過するものである。初冬や晩冬によく発生する。各地で雨や雪となるが、日本海低気圧による暖気の影響で気温が上がるためほとんどが雨、若しくは湿り雪主体の天候となる。また、大気の状態が不安定になり、強風や激しい雷雨になることもある。東日本の東方沖で低気圧が1つにまとまり、爆弾低気圧化することもある。低気圧が抜けた後は冬型の気圧配置へと変わる。

現象
低気圧が日本海と太平洋を通過するため、広範囲に荒天をもたらす。また、低気圧と低気圧の間は擬似晴天となり、一時的に晴天となるが、すぐに再び悪天候に変わる。とくに登山者は、擬似晴天によって、油断をしてしまい、遭難などの被害に遭うこともあるため、注意が必要である。

二つ玉低気圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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