河井 ゆずる(かわい ゆずる、1980年(昭和55年)11月28日 – )は、日本のお笑い芸人であり、アインシュタインのツッコミ担当。相方は稲田直樹。本名、河井 譲(読み同じ)。大阪府大阪市北区出身。吉本興業東京本部所属。
……趣味は飲酒、映画鑑賞。特技は英語。高校卒業後貿易の専門学校に通っていた際にはTOEIC780点を記録した。……2022年7月28日の『プレバト!!』(毎日放送)の俳句査定で、河井の詠んだ「夏の空シャチの耳骨に響く笛」が夏井いつきから「本物の句が来た!」と大絶賛された。
河井ゆずる
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一般参加者時代:2022年~
「プレバト!!」の俳句査定に、アインシュタインから初挑戦したのは、相方の稲田直樹さんの方。2021年4月15日に初挑戦するも、結果は何と『5点』という史上ワースト2位タイという記録的な低評価でした。『春粉がリュックの色に顔染めて』という、兼題写真を見ていなければ後半が、兼題写真をみていても前半は何を指しているのか理解が難しい句の言葉遣いであり、この結果も致し方ない部分があったかと思います。
相方が5点という低評価だったため、それから1年を経て、相方・河井ゆずるさんが登場した時もその前評判は決して高いものではありませんでした。初挑戦の2022年7月28日放送回は「水族館」のイルカショーを兼題写真としており、兼題から季語をどう導き出すかが難しい内容でした。
それでも、『一応、最低限のルールを学んできた』とサラッと語ったうえで、『軽く勉強しただけでも相方(コイツ)の披露した句の酷さに腹が立ってきた』と続けた河井さん。ここで大事なのは『最低限のルールを学んできた』ことです。夏井先生の書籍などが好例ですが、言ってしまえば基礎を抑えるだけでも少なくとも60点以上、うまく行けば70点台の「才能アリ」が狙えるはずなのです。
ゆうちゃみさんが70点で2位・才能アリとなる中、1位はそれを遥かに凌ぐ高得点。河井ゆずるさんが1位と発表されるとともに、『73点』という高得点デビューに、千賀・志らく・村上の名人・特待生も驚きを隠せない状況でした。
才能アリ1位:『夏の空シャチの耳骨に響く笛』
これはまさに兼題にも、季語にも真っ向勝負を挑んだような格好の作品です。もちろん、季語の「夏の空」には含まれていない要素を含んでいるため俳句用語でいう『取り合わせ』の句なのですが、題材が非常によくまとまっていて、『シャチ』、『耳骨に響く笛』というフレーズが『夏の空』という季語と重なって、「視覚」「聴覚」だけでなく「触覚」を3つ(夏の暑さと光と骨に響く感覚)描いている点で非常に優れていたと感じました。
夏井先生は「見える音」と「見えない音」などと表現していましたが、この複合的な要素を17音という短い詩の中に入れ込む力は見事です。
夏井先生をして『いい人を見つけた』と公言するほどの秀句(しかも季語を「夏空や」としていれば、更に高得点≒すなわち事実上の最高点である75点付近の可能性もあった)なことを思うと、初登場にして「特待生候補」になるというハイレベルさを感じさせる内容でした。
なお、2回目の挑戦の機会は翌2023年8月に訪れます。初挑戦が73点だったので、それと同等以上の成績を残せれば、特待生スピード出世の可能性もある状況ではありましたが、
『秋麗や五十鈴の緒の手光射す』 ↓ 『秋麗やひかりに揺るる五十鈴の緒』
という句で、結果は惜しくも才能アリに届かず、65点での3位(凡人査定)となりました。それでも、奈良県天川村の天河神社(芸能の聖地)のお賽銭箱の上にある五十鈴(いすず)を描くという難しい題材に真っ向勝負を挑んだことを評価したく感じる力作でした。
そして、3回目の挑戦は2023年11月23日(前回は「山の日」で、今回は「勤労感謝の日」)でした。今回も『コロコロ』という連想しづらい兼題に対して、しっかりと読み込み、2度目の才能アリ1位を獲得します。
才能アリ1位『初冬のラグかの愛犬の尨毛あり』
北欧の家具(カーペット)「ラグ」という2音のお洒落な単語を据えて全体を取りまとめる技術は、やはり本物といった感じを受けます。『尨毛』などが残っている句はプレバト!! でも複数回出ていますが様々な工夫の痕が見えるため、才能アリ1位になったのだろうと想像できます。73→65→71点と好成績で続いています。
そして、2024年1月の4回目の挑戦では、同じく2度才能アリを獲得している「武尊」さんとの直接対決で、俳句特待生を目指すこととなり……
To Be Continued…
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