【はじめに】
この記事では、私(Rx)の独自指標をもとに、NHK(朝の)連続テレビ小説の主題歌(+挿入歌等)のヒット曲を、時代ごとに振り返っていきたいと思います。
1990年代:「春よ、来い」が最大のヒット
ヒット指標の内訳については、算出方法を割愛しますが、上位3曲をピックアップしたのが上表です。平成以前は見られなかった「ポップス系歌手の書き下ろし主題歌(オープニング・テーマ)」としてはやはり『晴れたらいいね』/DREAMS COME TRUEと『春よ、来い』/松任谷由実が突出しています。
オープニング・テーマ音楽
連続テレビ小説
各作品、クレジットはオープニング時に表示され、その時にオープニングのテーマ音楽が流れる。当初は全てインストゥルメンタル曲であったが、90年代以降は歌詞入りの楽曲(ポップス系歌手の書き下ろし)が多く採用されるようになる。毎週月曜日はスタッフのクレジットも流れるためテーマ音楽は長めになる(月曜は90秒、他は60秒程度)。作品によっては、オープニング映像やテーマ音楽の歌詞が途中で変化することもある。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2010年代以降は、ほぼ毎回のように有名アーティストが主題歌を担当していますが、1990年代のトレンディドラマ(主題歌)ブームを受けての「ドリカム抜擢」は大きな話題となりました。それが今からおよそ30年前のことになります。
その翌期には中山美穂さんの『幸せになるために』が起用され、そしてその翌年(1994年度秋~)には『春よ、来い』が1年間放送され、その主題歌となった松任谷由実さんの同名曲は、CD売上がミリオンヒットとなったほか、数多くのアーティストにカバーされ、時代を超えて愛されています。
他の主題歌は、Wikipediaのテンプレートを画像引用しますので、そちらからお確かめください。
2000年代:「Best Friend」/Kiroro が大注目
2000年代に入ると、半数以上の作品でポップス系歌手を起用することになります。この時代の代表的な楽曲としては、『Best Friend』/Kiroro が挙げられると思います。
以前、別の記事(CDTVデビュー曲ランキング)でも触れましたが、この曲は幅広い支持を得ていて、CD売上、デジタル配信売上、YouTube再生回数(合唱曲としても歌い継がれている模様)、カバーアーティスト数の全てで高い得点を稼いでいます。
4指標全てで得点を重ね、21世紀の主題歌ではトップクラスの130万ptに達していますよね。
その他では、最年少での起用となった倉木麻衣さん(当時17~18歳)の「Reach for the sky」は、CD売上がハーフミリオン近いヒットとなりましたし、
1996年の『ふたりっ子』以来となる朝ドラ出演で話題となった茉奈佳奈の歌う挿入歌(いのちの歌)が話題となった2008年秋からの『だんだん』などがヒットチャートを賑わしました。
このほか2004年の『天花』の主題歌となっていた「名前のない空を見上げて」/MISIAだったり、今回の記事には関係してこないものの、インスト曲で非常に印象に残っている『ほんまもん』の主題歌だった千住明さんの作曲した「君を信じて」などが個人的には好きですね。
2010年代:サブスク時代の話題曲もたくさん
ヒット指標の調整方法は現在模索中なので、2022年5月時点の暫定版として捉えていただきたいところなのですが、いずれにしても50万ptを超えている楽曲は大ヒット曲と見做して宜しいかと思います。
特に2013年頃からは、毎年のように話題曲が発表されていますし、例えば、SMAPの『さかさまの空』など我が指標で捕捉できていないものの話題になった楽曲があることもご理解いただいた上で、本記事をお楽しみ頂ければと思います。
まず、『ゲゲゲの女房』の主題歌として、「いきものがかり」を更にビッグアーティストに押し上げたのがこの『ありがとう』です。CD売上は20万枚、フル配信売上はミリオンに達しました。
この年は、下期の「ひまわり」の主題曲を担当した葉加瀬太郎さん(『ひまわり』)は、個人的には「プレバト!!」のお手本披露時のBGMなどとしてもお馴染みですね。
そして、2013年度には、『あまちゃん』と『ごちそうさん』(ゆず)、2014年度は『花子とアン』(絢香)と『マッサン』(中島みゆき)と、「NHKのど自慢」でも定番曲が続きます。特に、絢香さんの『にじいろ』はデジタル配信売上が75万DLに達しています。
2015年後半の『あさが来た』は、高視聴率だった上に、主題歌「365日の紙飛行機」/AKB48は、普段AKB48の楽曲を聞かなかった世代の方々を含め幅広い層に届きました。CDシングルの2曲目に収録されていたことを割り引いても、AKB48の2010年代後半以降としては最大級の話題曲となりました。
続く、『とと姉ちゃん』の主題歌だった宇多田ヒカルさんの「花束を君に」も、「365日の紙飛行機」に迫るヒットでした。この頃には既にCD・DLからサブスクの時代に移りつつありましたが、むしろ同時期の楽曲としてはダウンロード売上が堅調なチャートアクションが特徴的です。
そして、直近で50万ptを突破しているのは、星野源さんの歌う「アイデア」です。デジタル配信が下火になりつつある平成30年において、50万ptを稼いでいるのはアーティストパワーを含めた力強さを感じます。
【おわりに】2020年代:『星影のエール』が幅広い支持
その後も、令和に入っては、GReeeeNの歌う『星影のエール』が、DL配信・再生回数・カバーアーティスト数で得点を稼ぎ、順調なスタートを切っています。2020年代以降も、どういった話題曲が誕生をするのか楽しみにしています。
(参考)Mステ・2022/06/10「朝ドラ名曲10選」
2022年6月10日にミュージックステーションで放送された「朝ドラ名曲10選」も、記事で取り上げたヒット曲が名を連ねています。(三浦大知さんの『燦燦』に繋がるように、当時の直近2作がオンエアされていましたね。)
コメント