旧震度「酒田」(秋田県酒田市亀ケ崎)

【はじめに】
この記事では、気象官署「酒田測候所(酒田市亀ケ崎)」で観測された過去の強烈な揺れをまとめていきます。

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「酒田測候所(現・酒田特別地域気象観測所)」について

まずは、山形地方気象台のホームページから、「山形地方気象台の歴史」のページを画像引用します。

気象庁ホーム > 地域の情報山形県 > 山形地方気象台の歴史
https://www.data.jma.go.jp/yamagata/detail/history.html

観測は1930年代に始まり、地震の観測の歴史は約85年に達しています。以下、気象庁ホームページの「震度データベース検索」を通じて、過去の地震の観測歴についてまとめていきます。

地域名称震度観測点名称観測点所在地観測開始
山形県庄内酒田市亀ヶ崎(旧)酒田市亀ヶ崎1-4-14
(酒田測候所)
193701
山形県庄内酒田市亀ケ崎酒田市亀ケ崎1-4-14
(酒田特別地域気象観測所)
200910011300
気象庁 ホーム > 各種データ・資料 > 強震観測データ > 気象庁震度観測点一覧表

震度1以上(有感地震):80年あまりで1,000回に到達

震度データベース検索で、戦前から10年代ごとに集計してみると、ちょうど2010年代で1,000回を突破したことが分かります。特に2010年代は有感386回と全体の3分の1ほどを占めています。

期間震度1震度2震度3震度45弱合計
1930年代1264224
1940年代132033
1950年代347142
1960年代84231941131
1970年代21133340
1980年代581615291
1990年代7838141131
2000年代874196143
2010年代2201392421386
合計607303892021021
気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 1920/01/01 00:00 ~ 2019/12/31 23:59
・観測された震度 : 酒田市亀ヶ崎(旧) もしくは 酒田市亀ケ崎 で 震度1以上 を観測
・地震回数の集計 : 年代別回数

なお、2011年が233回に達しており、2010年代の約3分の2、そして全体の5分の1ほどに達していることからも、(起きたのは太平洋側なのに)東日本大震災の激烈さが分かります。

震度4(中震)以上:全部で22回(21世紀が半数)

「酒田」で震度4(中震)以上を観測したのは、1939年の「男鹿地震」以来で、全22回に達します。

ただし、1964年まで25年間該当がなかったことも考慮すると、ここ60年で20回とか、2001年以降で十数回などと言った方が実際の体感に近いかも知れません。

気象庁 震度データベース検索
・地震の発生日時 : 1919/01/01 00:00 ~ 2022/06/16 23:59
・観測された震度 : 酒田市亀ヶ崎(旧) もしくは 酒田市亀ケ崎 で 震度4以上 を観測
・検索結果地震数 : 24 地震 (「地震の発生日時の古い順」で検索)

秋田・山形の県境の領域を代表する形で観測点とされてきた「酒田」は、東北地方を中心とした地震での中規模~大地震でやや強い揺れを観測してきたことが地図からも分かります。

ただ、「酒田」が最大震度となる地震は1964年まで遡ることからわかるとおり、比較的震度が「辛く」出る地点なのかなという風にも感じました。

震度5(強震)以上:2回(1964・2019年)

震度5(強震)を観測したのは、1964年の「新潟地震」と、2019年の「山形県沖」を震源とする地震の2例のみとなっています。2019年の地震は実に50年以上ぶりのことだったという見方ができます。

https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/#19640616130140

山形県では「酒田」を含む3地点で震度5を観測しました。酒田市内では、校庭に生じた地割れに避難中の女子生徒が転落して死亡したほか、全壊家屋が発生するなど極めて大きな被害となりました。

もう1例は、2019年6月18日に起きた「山形県沖」を震源とする地震です。新潟県村上市で震度6強を、山形県鶴岡市で震度6弱を観測しましたが、県の北側の「酒田」でも震度5弱を観測しました。 また、津波も5cmと極小規模ながら観測されています。

https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/#20190618222219

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