【はじめに】
この記事では、気象官署「紋別測候所 → 紋別特別地域気象観測所(紋別市南が丘町)」で観測された過去の揺れをまとめていきます。
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震度1以上(有感地震):平均して年に1~2回程度
1956年に創設され、地震観測が始まった気象官署「紋別」。過去の有感地震の回数を10年代別に表にしてみました。こちらになります。(↓)
期間 | 震度1 | 震度2 | 震度3 | 合計 |
---|---|---|---|---|
1950年代 | 6 | 2 | 2 | 10 |
1960年代 | 5 | 4 | 3 | 12 |
1970年代 | 1 | 4 | 1 | 6 |
1980年代 | 4 | 2 | 0 | 6 |
1990年代 | 7 | 0 | 2 | 9 |
2000年代 | 15 | 4 | 1 | 20 |
2010年代 | 12 | 1 | 0 | 13 |
合計 | 50 | 17 | 9 | 76 |
・地震の発生日時 : 1950/01/01 00:00 ~ 2019/12/31 23:59
・観測された震度 : 紋別市南が丘町(旧) もしくは 紋別市南が丘町 で 震度1以上 を観測
・地震回数の集計 : 年代別回数
実は「紋別」の半世紀以上の観測歴の中でも、「震度4(中震)」以上を観測したことがないのです。これは日本広しといえども気象官署の中では数えるぐらいしかない珍しい特徴といえます。
10年間で10回程度しか有感地震が観測されておらず、単純平均では年に1~2回程度しか地震の揺れを体感しないということになります。地震の多い地域では却って想像できないかも知れませんね。
震度3(弱震):65年間で僅か9回のみ
通常の観測点であれば、震度4や震度5弱から紹介し始めるのですが、これほど地震の少ない地点ですから、「震度3(弱震)」を取り上げることにします。
というのも、先ほどの上の表を見て頂ければ明らかな様に、「震度4(中震)」以上を昭和30年代以降に観測したことがありませんから、実質的な最高震度が「3」となっているのです。
地震の発生日時 | 震央地名 | 深さ | M | 最大震度 | 「紋別」 |
---|---|---|---|---|---|
1956/03/06 08:29:44.0 | 網走沖 | 4 km | 6.3 | 震度3 | 震度3 |
1959/01/31 07:16:49.6 | 釧路地方北部 | 34 km | 6.1 | 震度4 | 震度3 |
1961/08/12 00:51:35.6 | 釧路沖 | 49 km | 7.2 | 震度4 | 震度3 |
1962/04/23 14:58:13.9 | 十勝沖 | 69 km | 7.1 | 震度5 | 震度3 |
1967/11/04 23:30:36.0 | 釧路地方北部 | 12 km | 6.5 | 震度4 | 震度3 |
1974/10/30 19:33:50.8 | 網走沖 | 17 km | 5.1 | 震度3 | 震度3 |
1993/01/15 20:06:07.2 | 釧路沖 | 101 km | 7.5 | 震度6 | 震度3 |
1994/10/04 22:22:56.9 | 北海道東方沖 | 28 km | 8.2 | 震度6 | 震度3 |
2003/09/26 04:50:07.4 | 十勝沖 | 45 km | 8.0 | 震度6弱 | 震度3 |
・地震の発生日時 : 1919/01/01 00:00 ~ 2022/07/14 23:59
・観測された震度 : 紋別市南が丘町(旧) もしくは 紋別市南が丘町 で 震度3以上 を観測
・検索結果地震数 : 9 地震 (「地震の発生日時の新しい順」で検索)
それでも直近例が2003年の「十勝沖地震」であり、ここ約20年間は震度3も観測されていない(震度2ですら2010年代は1回のみ)という状況ですから、極めて地震の少ない地域ということはこのことからも明らかでしょう。
オホーツク海に面した地点を中心に、震度4以上を観測したことのない地点を「note」にまとめてありますが、これからもそうした強めの地震が起こらないという保証はどこにもありません。
決して今度も地震への備えを軽視して良いとは言えませんし、仮に強い揺れが起きれば慣れていない地域だけに被害が拡大してしまう可能性すらあることを抑えておきましょう。
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