【はじめに】
着うた/デジタル配信のいずれかで「300万ダウンロード」以上を記録している平成の大ヒット曲について、私の独自指標(Rxヒット指標)ではどういった集計結果になるのか、見ていきたいと思います。
CDや着うたのダウンロード回数などだけで画一的に判断できなくなった平成中期以降のヒット曲の実態を表すことを目的とした我がヒット指標的には、注目していきたい時期なので、この時代のメガヒットを今あらためて振り返っていきたいと思います。
Rxヒット指標にみる「300万DL以上」曲
私のヒット指標では、②DLとして、『着うた』や『着うたフル/デジタル配信』のダウンロード数に、時期に応じた独自の調整を掛けてヒットポイント(pt)を集計しています。
おおよそ着うたフル/フル配信ならば「300万DL」≒150万pt、着うたならば「300万DL」≒60万ptとして換算していますが、他にCDやYouTube再生回数なども含めて上位ランキングは以下のとおりとなりました。(↓)
枚 | 発売 | 累計pt | ① CD | ② DL | ③ 再生 | ④ カバー | 曲名 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 18/03/14 | 470 | 50 | 150 | 260 | 10 | Lemon |
2 | 08/05/28 | 430 | 60 | 260 | 80 | 30 | キセキ |
3 | 08/01/23 | 394 | 60 | 274 | 50 | 10 | そばにいるね feat. SoulJa |
4 | 07/03/21 | 375 | 50 | 185 | 100 | 40 | 蕾(つぼみ) |
5 | 05/05/18 | 320 | 30 | 160 | 90 | 40 | Story |
6 | 03/08/01 | 303 | 80 | 93 | 120 | 10 | 恋のマイアヒ |
7 | 07/05/16 | 295 | 30 | 185 | 60 | 20 | 愛唄 |
7位:295万pt(2007年)『愛唄』/GReeeeN
「愛唄」(あいうた)は、GReeeeNの通算3枚目となるシングル。2007年5月16日にNAYUTAWAVE RECORDSから発売された。
オリコン週間シングルチャートでは最高位2位、CD売上は30万枚、着うた・着うたフルを合せたダウンロード数も525万件以上を記録した。このダウンロード数は2007年デビューの新人としては最高記録である。また、着うたフルでは2007年7月度に史上初のダウンロード数100万件を達成、同年8月14日には携帯音楽配信サイト『レコード会社直営♪』単独での100万件突破という同サイト史上初の記録を達成した。
本作は発売から約1年後にもオリコンチャートにランクインし、ロングセールスを記録した。このヒットをオリコンは「街鳴り、web、モバイルを活用してヒットにつなげる方法論によって、愛唄のヒットが生まれた」と分析している。
愛唄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
6位:303万pt(2003年)『恋のマイアヒ』/O-ZONE
※外国ソングということで、YouTubeの再生回数は「÷3」の補正を実施。着うた400万DLにて換算。
「恋のマイアヒ」(原題はルーマニア語でDragostea Din Tei〈ドラゴスタ・ディン・テイ〉)は、モルドバ出身の音楽グループO-Zoneの楽曲。原題は直訳すると「菩提樹の下の恋」である。マイアヒのマイはルーマニア語で5月の意、語尾のアヒ、アフなどは感嘆詞。日本語でもFlashムービーが作成され、当時はマイヤヒやマイヤヒーと呼ばれた。
日本でも2004年の10月頃より流行し始め、名古屋市のFMラジオ局ZIP-FMによるヘヴィー・ローテーションにより、同局のチャートで10月から約2ヶ月間1位を独走する程のヒットとなった。
携帯電話向け配信
2005年7月27日、日本における洋楽作品としては史上初の着うた100万ダウンロードを達成し、洋楽の着うたダウンロード数としては初の記録となった。日本レコード協会からは着うた4ミリオン、着うたフルでプラチナ認定を受けた。エイベックスの発表によると、日本の携帯電話向け音楽配信におけるダウンロード件数は累計で500万ダウンロードを超える。
日本国内で販売されたCD一覧
恋のマイアヒ
日本盤CDの最初の2種(後述のリストで廃盤とされているもの)合計の売り上げは80万枚以上。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
5位:320万pt(2005年)『Story』/AI
私の「のど自慢」の『禁止曲』の記事にも、代表例の一つとして取り上げられるほどに認知度のあるAIさんの『Story』。彼女の最大のヒット曲かと思います。
「Story」(ストーリー)は、AIの楽曲。AIが作詞、2SOULが作曲を手掛けた。AIの12枚目のシングルとして2005年5月18日にユニバーサルミュージックから発売された。
オリコンチャートに73週登場、フル配信でも着うたフル・PC合算で200万DLを突破するなど、大ヒットとなった。
Story (AIの曲)
- ゴールド(CD、日本レコード協会)
- 3ミリオン(着うた、日本レコード協会)
- 2ミリオン(シングルトラック、日本レコード協会)
- プラチナ(PC配信、日本レコード協会)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
4位:375万pt(2007年)『蕾(つぼみ)』
「蕾」(つぼみ)は、コブクロの14作目のシングル。2007年3月21日発売。発売元はワーナーミュージック・ジャパン。
- 前作「君という名の翼」以来約8か月ぶりのシングルで、フジテレビ系ドラマ『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』の主題歌として書き下ろされた曲である。コブクロがドラマ主題歌を担当するのはこれで5曲目であり、また2005年の「ここにしか咲かない花」から4作連続でドラマ主題歌となった。ドラマ主題歌としては珍しく放送終了後に発売されている。
- 小渕健太郎が18歳の時に亡くした母のことを思って作詞した曲である。
- 2008年3月開催第80回記念選抜高等学校野球大会の開会式入場行進曲。
オリコン集計での初動売上は過去最高だった「桜」を上回る18.2万枚を記録し、前作の「君という名の翼」の累計売上を初動のみで更新した。そして発売2週目の2007年4月9日付オリコン週間シングルチャートで14作目のシングルにして初の1位を獲得。2007年のオリコン年間シングルチャート3位にランクインし、シングルでは初の年間トップ10入りを果たした。自身のシングルでは唯一売上が50万枚を突破している。
本作で第49回日本レコード大賞を受賞。これは男性フォークデュオとして初の快挙である。これによって2005年度ノミネート作の「桜」、2006年度ノミネート作「君という名の翼」の雪辱を果たした。小渕は「亡くなった母親が一緒に歌っていてくれていたと思う」とコメントした。司会の堺正章は、「感動的な受賞でした」と、コメントを残している。
2008年2月20日に、邦楽で初となる着うた配信で300万ダウンロードを突破したことを日本レコード協会が認定した。
蕾 (コブクロの曲)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
3位:394万pt(2008年)『そばにいるね』
「そばにいるね」は、青山テルマ feat.SoulJaのシングル。2008年1月23日発売。発売元はユニバーサルミュージック。
シングルCDは55万枚、配信は計850万ダウンロードを記録。『COUNT DOWN TV』では、月間着うたランキング2月から4月まで3か月連続1位となっている。
着うたフルで史上初のダウンロード数200万件突破を達成。それを受けて2008年9月、「日本で最も売れたダウンロード・シングル」としてギネス世界記録に認定された。日本レコード協会の集計では、着うたフル+インターネット(スマホ含む)のフル配信合算での300万ダウンロードを、国内音楽史上初めて達成した。2017年時点で、ダウンロードを含め920万ユニットで「日本で最も売れたシングル」としてギネス世界記録に認定されている。
そばにいるね (青山テルマの曲)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2位:430万pt(2008年)『キセキ』/GReeeeN
「キセキ」は、GReeeeNの通算7枚目のシングルである。2008年5月28日発売。
キセキ (GReeeeNの曲)
- ダブル・プラチナ(CD、日本レコード協会)
- 4ミリオン(シングルトラック、同上)
- 3ミリオン(着うた、同上)
- 2ミリオン(着うたフル、同上)
- トリプル・プラチナ(PC配信、同上)
- ゴールド(ストリーミング、日本レコード協会)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1位:470万pt(2018年)『Lemon』
「Lemon」(レモン)は、日本のミュージシャン・米津玄師の楽曲。メジャー通算8枚目のシングルの表題曲である。
CDリリースに先立ち2018年2月12日にソニー・ミュージックレコーズより配信リリース。同年3月14日にフィジカルがリリースされた。リリース直後から音楽配信サービスや動画共有サービスで反響を呼び、以降歴史的ロングヒットを記録し2018年、2019年を代表する曲となった。
Lemon (米津玄師の曲)
- 3ミリオン(Track1、シングルトラック、日本レコード協会)
- ダブル・プラチナ(CD、日本レコード協会)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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