【冬・生活】「御用納/仕事納」

【はじめに】
この記事では、12月28日に設定されている(もちろん人によって日程は異なりますが)冬の生活の季語「仕事納め」と「御用納め」について纏めていきます。

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仕事納め(しごとおさめ)とは、年末となる12月下旬の最後の仕事のこと。

解説
日本官公庁では、行政機関の休日に関する法律(昭和63年12月13日法律第91号)により、12月29日から1月3日までを休日とし、原則として執務を行わないものとしており、12月28日御用納めとして、その年の最後の業務日となっている。12月28日が土曜日日曜日に当たるときは、それぞれ12月27日12月26日が御用納めとなる。

仕事納め
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

俳句歳時記や「プレバト!!」にみる例句

では、俳句歳時記にみる名句3句をご紹介します。歳時記によって「仕事納め」と「御用納め」のどちらを主たる季語とするかは意見が分かれますが、今回は角川俳句大歳時記を底本に「御用納」を主たる季語とします。

  1. 『ガラス拭く御用納めの気象台』/辻田克巳
  2. 『揺れゐたり仕事納めの弥次郎兵衛』/宮坂静生
  3. 『古筆も洗ひて御用納かな』/山県瓜青

私が御用納めの句で最も好きなのが1句目です。大掃除などで「ガラスを拭く」ことは一般的な年末の行動かと思うのですが、『御用納めの気象台』の一コマだと考えると一気に趣きが増します。気象台の職員(しかも測候所が有人だった昔の情景と考えると更に)が観測機器や気象台の窓ガラスなどを拭く穏やかな表情が浮かんできます。

もちろん厳密には、一般に「御用納め」とされる12月28日以降も年中無休で業務を行っていたのでしょうが、いささかのフィクションも含めて美しく文学として成立しています。


そして、「プレバト!!」で披露された『仕事納め』の傑作といえば、2019年12月26日の冬麗戦の予選で披露されたフルーツポンチ・村上さんのこちらの句でしょう。

抜型を重ねて仕事納めかな』/村上健志

「抜型」というものから始まることで、作品に登場する場所(職場)がある程度限定されますし、その『抜型を重ね』る人物も前半で暗示されます。そして、後半で季語である「仕事納め」が登場することで、一気に気忙しい12月下旬の「抜型」を使う職場(店の裏側など)に飛ばされるのです。

詠嘆の『かな』で着地し、17音が無駄なくゆったりと配置されていて、ややもすると気忙しくなってしまう12月下旬に、落ち着いた心を取り戻してくれる作品だと感じます。

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