長周期地震動 階級4(最大クラス)を観測した地震をまとめてみた

【はじめに】
この記事では、気象庁の観測する情報「長周期地震動階級」で最大の「階級4」を観測した地震をまとめていきます。

ウィキペディアで調べる「長周期地震動」について

長周期地震動(ちょうしゅうきじしんどう、英語: long-period earthquake ground motion)とは、地震で発生する約2 – 20秒の長い周期で揺れる地震動のことである。周期が長い、すなわち低周波領域で発生するため低周波地震動とも。地震計の発展とともにその存在と性質が研究されるようになり、特に高層建築物が増えた近年は、防災の観点からも対策が重要となっている。

日本語版ウィキペディア > 長周期地震動 より

特に、東日本大震災で首都圏の高層ビルが目視が分かるほどに大きく揺れた映像などを通じて、一般にも広く知られるようになった「長周期地震動」。防災的な観点から、気象庁は「長周期地震動階級」という情報を新たに発表しています。

長周期地震動階級 [編集]
東日本大震災で撮影された超高層ビルが揺れる衝撃的な映像はメディアにより多くの人に視聴され、また実際の高層ビル内で人の歩行や行動が困難であったり、それまで想定されていた建物内での家具や什器の移動や転倒とは全く違う挙動が起こすことも世間に広く認識された。
しかし、通常発表される震度階級ではその被害程度が分かりにくいという指摘が出た。これは震度階級が地上で体感する揺れ(周期0.2 – 1秒程度)に合わせた指標であるためである。

気象庁は震災翌年の2012年に長周期地震動に関する検討会を開き、翌2013年、現在の震度階級とは別に4段階の「気象庁長周期地震動階級」を設定し、同年11月から試行的に「長周期地震動に関する観測情報」として運用を始め、2019年3月より本運用に移行した。同庁HPにて公開されている2013年3月から2019年2月の試行終了までの間に、最大階級が「階級4」は3回、「階級3」は4回、「階級2」は16回、「階級1」は55回観測されている。

( 同上 )
( 同上 )

そして、本運用に移行してからも「階級4」を観測する地震が発生していますので、今回はそういった地震を振り返っていきたいと思います。

なお、2013年3月以前の地震についても、2004年の新潟県中越地震や2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で「階級4」相当の長周期地震動が発生していたことがその後の解析で判明している。東日本大震災では「階級4」相当の揺れが宮城、山形、福島の東北3県のほか、関東地方や東海地方にも解析されている。

日本語版ウィキペディア > 長周期地震動 より

(2016/04/15)熊本県熊本地方(7km、M6.4)

観測情報としての運用を開始して最初に「階級4」を観測したのが、2016年4月14日に始まった一連の「熊本地震」です。

気象庁 > ホーム > 各種データ・資料 > 長周期地震動に関する観測情報の発表状況 > 長周期地震動階級1以上を観測した地震

最初に震度7を観測したMj6.5の地震は、4月14日の午後9時台に発生しましたが、この時の「長周期地震動階級」は「3」でした。日付変わった直後のMj6.4の地震(気象庁震度階級では最大6強)で、「長周期地震動階級4」を観測したのです。観測したのは「宇城市松橋町」の観測点でした。

(2016/04/16)熊本地震(12km、M7.3)

それから約26時間後の4月16日・午前1時25分に起きた「熊本地震(いわゆる本震:M7.3)」では、初めて複数地点で「階級4」を観測しました。

前日にも観測した「宇城市松橋町」に加えて、「熊本市西区春日」と「南阿蘇村中松」という気象官署でも観測されたのです。「南阿蘇村中松」の観測点では、周期帯別データでも広域で認められました。

気象庁 ホーム > 各種データ・資料 > 長周期地震動に関する観測情報の発表状況 > 長周期地震動階級1以上を観測した地震 > 地震別詳細 > 観測点別詳細 より該当部分を加工して引用

なおこの時は、「長周期地震動階級1」を、遠く東京都や茨城県などの関東地方でも観測しています。

(2018/09/06)北海道胆振東部地震(37km、M6.7)

続いての事例は、こちらも気象庁震度階級で「震度7」を観測した北海道胆振東部地震です。

北海道での長周期地震動による被害というと、2003年の「十勝沖地震」で、石油タンクにスロッシング現象が起きて火災が発生した事を思い出すのですが、この地震でも、震度7を観測した「厚真町鹿沼」や石狩地方南部の「新千歳空港」で「階級4」の長周期地震動を観測しました。

(2021/02/13)福島県沖(55km、M7.3)

そして、本運用が開始されて最初の事例となったのが、2021年2月13日に起きた「福島県沖」の地震です。この地震で最大の「階級4」を観測したのは、気象官署の「福島市松木町」でした。

( 熊本地震と同 )

建物の一部損壊が2万棟を数えた福島県。気象庁データをみると、「周期別階級」で「1秒台」が最大の「階級4」となっています。気象庁震度階級では「5強」でしたが、こうした俗に“キラーパルス”と呼ばれる周期帯の揺れが強くなると、被害が大きくなる危険性もあると思われます。

(2022/03/16)福島県沖(57km、M7.4)

そして、前年に続いて「長周期地震動階級4」を観測したのが2022年の「福島県沖」の地震です。

なお、「階級4」を観測したのは前年の地震とは異なり震源から少し離れた「宮城県北部」の観測点だったとのことです。(詳細は判明し次第、追記するつもりです。)

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