【はじめに】
この記事では、二十四節気「大雪」についての気になるポイントを纏め、俳句歳時記に載っている名句を鑑賞して、「大雪(たいせつ)」の頃の魅力について一緒に学んでいきたいと思います。
ウィキペディアに学ぶ「大雪(たいせつ)」
曖昧さ回避
この項目では、節気について説明しています。雪が大量に降ることについては「豪雪」を、その他の用法については「大雪 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
大雪(たいせつ、だいせつ、おおゆき)
- (たいせつ)
- (だいせつ)
- 北海道の大雪山のこと。
- 大雪嶺登 – 昭和の大相撲力士。
- 船名
- だいせつ – 太平洋沿海フェリーが運航していたフェリー。
- さんふらわあ だいせつ – 商船三井フェリーが運航しているフェリー(元・ニューれいんぼうべる(九越フェリー))。
- (おおゆき)
二十四節気という季節を表す『大雪』は「たいせつ」と音読みしますが、天文の季語としての一般的な用例としての『大雪』は「おおゆき」と訓読みします。この2つは季節も同じで文字は完全に一致していますが、俳句の世界では区別して使われますので要注意です。
「大雪(たいせつ)」の概要
大雪(たいせつ)は、二十四節気の第21。十一月節(旧暦10月後半から11月前半)。
現在広まっている定気法では太陽黄経が255度のときで12月7日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から23/24年(約350.02日)後で12月7日ごろ。
期間としての意味もあり、この日から、次の節気の冬至前日までである。
季節
雪が激しく降り始めるころ。『暦便覧』では「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」と説明している。鰤などの冬の魚の漁が盛んになり、熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色付くころ。
日付
2028年から閏年は「12月6日」になりますが、向こう5年ぐらいは「12月7日」と覚えておけば大丈夫です。
七十二候
初候
閉塞成冬(そら さむく ふゆとなる) : 天地の気が塞がって冬となる(日本)
鶡鴠不鳴(かつたん なかず) : ミミキジが鳴かなくなる(中国)
次候
熊蟄穴(くま あなに こもる) : 熊が冬眠のために穴に隠れる(日本)
虎始交(とら はじめて つるむ) : 虎が交尾を始める(中国)
末候
鱖魚群(さけのうお むらがる) : 鮭が群がり川を上る(日本)
茘挺出(れいてい いずる) : ネジアヤメが芽を出し始める(中国)
俳句歳時記にみる「大雪」の例句
「プレバト!!」をみても幾つかの俳句歳時記をみても、基本的に『大雪(たいせつ)』の作句例は少ないように感じます。『現代俳句歳時記』から掲載句を引用してみると、
個人的に最も好きなのはシンプルな3句目です。『大雪』という時候の季語を上五に据えて、中七からも静かに音を『ひびきくる』という複合動詞によって迫力をもって描いている点が印象的でした。
なぜ『大雪』で作句例が少ないか考えてみた時に個人的な想像として、同じ字の「大雪(おおゆき)」の方が具体的で作句しやすい(季語の力を享受しやすい)のではないかと考えました。
天文の季語として「大量の雪が降った/降っている」もしくは積もってる情景の方が、映像を持たない時候の季語(大雪=たいせつ)よりも重宝されるのは致し方ないことかも知れません。そういった事情を考慮すると、
むしろ『大雪(たいせつ)』という季語で良い句が作れれば、ライバルが少ないこともありますし、難しい季語(テーマ)で作句するという良い練習にもなろうかと思います。ぜひ皆さんも年末の難題に挑戦をしてみてください。もし1句作れたら、コメント欄にお寄せ下さいませ。(↓)
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