ウィキペディアで歳時記「憲法記念日」

【はじめに】
この記事ではウィキペディアを参考にしつつ、晩春の季語「憲法記念日」について学んでいきます。

ウィキペディア「憲法記念日」について

まずは、「(世界の)憲法記念日」の記事を抜粋します。

憲法記念日は、憲法の制定(公布、施行など)を記念する日。祝日に指定されることが多い。

憲法記念日
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
国名日 付 備考(制定年等)
インド01月26日1949年インド憲法
日本05月03日1947年日本国憲法憲法記念日 (日本)
ドイツ05月23日1949年ドイツ連邦共和国基本法
韓国07月17日1948年大韓民国憲法
アメリカ合衆国09月17日1787年アメリカ合衆国憲法
スペイン12月06日1978年スペイン1978年憲法
ロシア12月12日1993年ロシア連邦憲法
中華民国12月25日1946年中華民国憲法行憲記念日
北朝鮮12月27日1972年朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法

日本の憲法記念日

憲法記念日(けんぽうきねんび、英語:Constitution Memorial Day)は、日本の国民の祝日の一つ。日付は5月3日。国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)では「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」ことを趣旨としている。

1947年(昭和22年)5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念して、1948年(昭和23年)に公布・施行された祝日法によって制定された。ゴールデンウィークを構成する日の一つでもある。

海上自衛隊では、基地・一般港湾等に停泊している自衛艦において満艦飾が行われる。

憲法改正論議が高まっていることにより、憲法記念日になると、改憲派、護憲派がそれぞれ憲法改正に関する世論調査や講演会などを行っている。

憲法記念日 (日本)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

俳句歳時記にみる「憲法記念日」の例句

俳句歳時記では、二十四節気をもとに季節を区分していて、「立春(2月)」から「立夏」の前日までを「春」としています。例年「立夏」は“こどもの日”の頃であり、日本の「憲法記念日(5月3日)」はギリギリ「春」の季語に分類されています。

ここからは、紙・ネットの俳句歳時記などから例句を、明るめと暗めに分類して3句ずつ紹介します。

明るめな例句

昭和20年代の記事などをみても、希望に満ちた明るい風潮があって、だからこそ「憲法記念日」なのだと思います。俳句では音数的に「憲法記念【の】日」と8音にする事もありますが、「建国記念の日」とは明確に区別して、日が限定されているので「の」を含めないのが正式な形です。

  • 『憲法記念日をひた走る快速車』/楠本憲吉
  • 『写真屋に鳩来る憲法記念の日』/守屋典子
  • 『大仏を仰ぐ憲法記念の日』/藤井寿江子

句を作るにあたっては、「平和な日常」を取り合わせるのが基本的な作り方になりそうです。

暗めな例句

対して、新聞などのコラムなどに取り上げられがちなのが、暗め …… というか、一抹の不安を委ねたタイプの俳句です。必ずしも詠者が批判的かどうかは作品なので関係ないことも多いのですが。

  • 『憲法記念日天気あやしくなりにけり』/大庭雄三
  • 『この国は何処行く憲法記念の日』/稲畑廣太郎
  • 『読む気せず憲法記念日の社説』/井出和幸

大庭さんの句は、幾つかの歳時記にも掲載されています。『あやしく』という単語をチョイスすることで、他の季語であれば普通の天候描写かと思うのですが、言外に意味を持ってくるそんなタイプの作品です。

自由律俳句的だったり、戦時俳句を21世紀に詠むタイプだと、より確固たるイデオロギーを示す場合もあるかと思いますが、有季定型に軸を置く場合は、『匂わせ』程度に留めるのも一種の作り方かと思いました。

ウィキペディア「日本国憲法」について

公布・施行から75年を迎えた「日本国憲法」について、作句の参考として、日本語版ウィキペディアの記載を引用しておきます。

日本国憲法(にほんこくけんぽう、にっぽんこくけんぽう、旧字体:日本國憲法、英: Constitution of Japan)は、現在の日本の国家形態および統治の組織・作用を規定している憲法である[1]。国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基本原理としている。

「日本の民主的変革の基本原理」を提供する憲法として1946年(昭和21年)11月3日に公布され、1947年(昭和22年)5月3日に施行された。日本国憲法第10章により、同憲法は日本の法体系における最高法規に位置付けられる。昭和憲法(しょうわけんぽう)、あるいは単に現行憲法(げんこうけんぽう)とも呼ばれる。

日本国憲法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』( 以下略 )

概要

欽定憲法に対しては民定憲法として分類され、社会主義憲法に対してはブルジョア憲法(資本主義憲法)として分類される。他の多くの国の憲法と同じように、硬性憲法であり、人権規定と統治規定を含む。また象徴天皇制や間接民主制、権力分立制、地方自治制度、国務大臣の文民規定が盛り込まれ、戦争の放棄、刑事手続(犯罪捜査、裁判の手続)についての詳細な規定等もなされている。

日本国憲法には三大原理という文言はない。

個人の尊厳という日本国憲法の目的を達成するため国民主権の原則を採用し、国民主権に基づいて象徴天皇制を定め、さらに基本的人権の尊重を掲げて各種の憲法上の権利を保障し、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認という平和主義を定める。また国会・内閣・裁判所の三権分立の国家の統治機構と基本的秩序を定めている。「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の3つは、日本国憲法を特徴付ける三大要素と呼ばれることもある。

2017年現在、現行憲法としては世界で最も長い期間改正されていない憲法である。

日本国憲法の構成

憲法典に述べられていない問題

日本の憲法の主たる法源は、日本国憲法(形式的意味の憲法)である。ここでは、日本国憲法には述べられていない憲法上の問題について述べる。

領土

ゲオルク・イェリネックのいう国家の三要素のうち、国民(Staatsvolk)・国家権力(Staatsgewalt)に関して日本国憲法は論じているが、国家領土(Staatsgebiet)に関しては、日本国憲法は沈黙している(これは比較憲法的には異例に属する)。日本国の領土を決定する法規範は、主として条約にある。

なお、大日本帝国憲法も、国家領土については沈黙していた。このため、帝国憲法施行後に獲得された領土については、憲法の場所的適用範囲が問題となった。これについては、肯定説・否定説・折衷説が対立した。

国家の自己表現

いわゆる国家の自己表現(Selbstdarstellung des Staates)について、日本国憲法は規定していないが、比較憲法的に珍しいケースである。主な法源として、次のようなものがある。

コメント

タイトルとURLをコピーしました