【はじめに】
重賞競走の歴史を振り返りながら季節の移ろいを感じる「競馬歳時記」。今回は「カペラS」の歴史をWikipediaと共に振り返っていきましょう。
カペラステークスは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(GIII)である。競走名の「カペラ(Capella)」はラテン語で「牝の仔ヤギ」を意味し、ぎょしゃ座のα星をさす。カペラ・アルデバラン・リゲル・シリウス・プロキオン・ポルックスで「冬のダイヤモンド」を構成している。
カペラステークス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』( 以下省略 )
2008年~「カペラS」:新設扱いでG3認定
2008年にカペラステークスを「新設」するにあたっては、1月に行われていたガーネットステークスと、12月に行われていた2歳牝馬重賞のフェアリーステークスとの間で、開催時期の交換が行われた。
ガーネットステークスは1月の中山競馬場のダート1200メートルの重賞として12回の実績があったが、2008年1月の開催を最後に「廃止」され、2009年1月からはその時期にフェアリーステークスが行われることになった。
一方、従前12月に行われていたフェアリーステークスは2007年12月の開催の後、時期を移して2009年1月に行われたため、2008年は「フェアリーステークス」という名称の競走は行われなかった。カペラステークスは2008年12月に従来フェアリーステークスを行っていた時期に開催された。
ガーネットステークスは「廃止」、カペラステークスは「新設」と発表されており、通例では新設重賞であれば創設から2年は格付けを獲得できないが、カペラステークスはガーネットステークスと連続性があり事実上同一の競走と扱われ、2年目からGIII格付けを得ている。これについて主催者のJRAでは、カペラステークスがガーネットステークスの施行時期を前倒ししたものであると認めている。
回数 | 施行日 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | タイム |
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第1回 | 2008年12月14日 | 中山 | 1200m | ビクトリーテツニー | 牡4 | 1:08.7 |
第2回 | 2009年12月13日 | 中山 | 1200m | ミリオンディスク | 牡5 | 1:09.6 |
第3回 | 2010年12月12日 | 中山 | 1200m | セイクリムズン | 牡4 | 1:09.7 |
第4回 | 2011年12月11日 | 中山 | 1200m | ケイアイガーベラ | 牝5 | 1:09.1 |
第5回 | 2012年12月9日 | 中山 | 1200m | シルクフォーチュン | 牡6 | 1:10.8 |
第6回 | 2013年12月8日 | 中山 | 1200m | ノーザンリバー | 牡5 | 1:10.7 |
第7回 | 2014年12月14日 | 中山 | 1200m | ダノンレジェンド | 牡4 | 1:09.5 |
第8回 | 2015年12月13日 | 中山 | 1200m | キクノストーム | 牡6 | 1:09.7 |
中山競馬場のダート1200mで行われる重賞となり、タイミングとしては『JBCスプリント』から1ヶ月での開催となっています。一部、来年の「フェブラリーS」を見据えたG1級の馬も出走しますし、反対に初ダートとして出走する芝の短距離馬も居るそんな舞台となっています。
創設から10年は1番人気が勝てず、2014年のダノンレジェンド(12番人気)は例外ですが、基本的には人気サイドの非1番人気が優勝してきた歴史があるレースです。
勝ち馬をみても、G1で連対したセイクリムズンの重賞初制覇や、フェブラリーS2着から調子を落としていたシルクフォーチュンなどが勝っている反面、1番人気ではなかったですし、良くて「G1級」までが主なメンバーとなる印象です。
第9回 | 2016年12月11日 | 106.50 | ノボバカラ | 牡4 | 1:10.2 |
第10回 | 2017年12月10日 | 107.75 | ディオスコリダー | 牡3 | 1:11.0 |
第11回 | 2018年12月9日 | 106.25 | コパノキッキング | 騸3 | 1:10.2 |
第12回 | 2019年12月8日 | 104.50 | コパノキッキング | 騸4 | 1:09.3 |
第13回 | 2020年12月13日 | 106.25 | ジャスティン | 牡4 | 1:09.8 |
第14回 | 2021年12月12日 | 108.75 | ダンシングプリンス | 牡5 | 1:09.5 |
ここ最近のレースレーティングをみても、コパノキッキングが初の連覇を達成した2019年に国際的なG3の基準とされる105ポンドを一時的に下回りました。2021年は108.75と近年最高の値を記録しましたが、周囲の大レースと連動せず孤立したイメージがあります。新たなG1ホースの誕生を期待して今年も見ていきましょう。
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