競馬歳時記【8月1週】「レパードS」

【はじめに】
重賞競走の歴史を振り返りながら季節の移ろいを感じる「競馬歳時記」。今回は「レパードS」の歴史をWikipediaと共に振り返っていきましょう。

レパードステークス(Leopard Stakes)とは、日本中央競馬会(JRA)新潟競馬場ダート1800mで施行する中央競馬重賞競走(GIII)である。

競走名の「Leopard」は、イギリス国王の紋章である盾の脇に描かれている獅子のことであり、ユニコーンと対をなす動物として扱われている。また、「」を意味する英語。
古代ローマでは、豹の息には不思議な香りがあるとされ、それによって動物たちを狩ることができると恐れられた。その香りに対抗できる唯一の動物がユニコーンだと信じられていた。

レパードステークス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2000年代前半:2つ目の中央3歳ダート重賞として創設

時代は、2000年代後半になって海外のダート戦線への遠征が本格化し、3歳馬でも「UAEダービー」に挑む馬が出始めた頃。そして、初夏の兵庫CSや関東オークス、そしてジャパンダートダービーにかけての地方競馬の3歳路線の充実に比して、中央競馬での3歳ダート重賞は「ユニコーンS」のみでした。

ダート適性をもつ3歳馬の出走機会の拡大、夏季競馬の振興、及びジャパンカップダート(現・チャンピオンズカップ)を頂点とする秋季ダート重賞路線のさらなる充実を図る観点から、2009年より3歳馬限定競走として新設された。

( 同上 )

2009年(平成21年)に3歳馬限定の中央ダート重賞として新設された「レパードS」は、冒頭に示した神話に基づくとおり「ユニコーン」と対をなす存在となることを願ったものかと思います。

そして、一つ言えることとしては、地方開催のダートグレード競走での「JpnII」をも上回る賞金額を誇っている点で、我々の思う「GIII(新設重賞→重賞)」とは別格の期待感が注がれていた点でしょう。

  • 1着:トランセンド
  • 2着:スーニ
  • 5着:ワンダーアキュート
  • 9着:グロリアスノア
  • 10着:シルクメビウス

初回の勝ち馬は、あの【トランセンド】。連勝して挑んだ京都新聞杯(デビュー戦以来の芝)で9着と敗れ、1000万下条件戦「麒麟山特別」をレコード勝ち(しかも2着に1.3秒差つける大勝)で制して、初のダート重賞挑戦となった第1回「レパードS」も3馬身差の圧勝でした。

その翌年末からは、6戦連続「GI/JpnI」連対し、あの2011年・ドバイワールドカップではヴィクトワールピサと日本ワンツーを果たしたことで印象に残っている方も多いでしょう。初回チャンピオンからして、後に「出世レース」とされるに相応しい名馬を輩出していました。

2010年代前半:ホッコータルマエを輩出

第2回はハナ差の接戦の末、【ミラクルレジェンド】が牝馬として初(平成年間唯一)の勝利。そして第6回(2014年)には前年の2歳王者である【アジアエクスプレス】がダート重賞2戦目での優勝。芝とダートの両重賞を制して話題となりました。

そして、何より大きな存在なのが、第4回(2012年)を制した【ホッコータルマエ】でしょう。2022年には『ウマ娘』への採用によって、その戦績が改めて見直されている側面もあろうかと思います。

created by Rinker
¥1,062(2022/09/26 03:29:28時点 楽天市場調べ-詳細)

ダート1000万下条件戦「青梅特別」を制して挑んだジャパンダートダービーは5着。年始デビューながら9戦目となったレパードSで重賞初制覇を果たします。その翌年には「佐賀記念」から「帝王賞」に至るまで春競馬を5連勝。2016年(7歳)までに空前絶後となる「GI/JpnI・通算10勝」の大偉業を成し遂げました。

2010年代後半:2桁人気2勝の転換点、白毛馬初中央重賞

ホッコータルマエの活躍により「出世レース」として注目を集めるようになった「レパードS」ですが、初回から2016年まで続いた1~2番人気の優勝というトレンドが転換していきます。

第7回2015年8月9日クロスクリーガー1:51.91番人気
第8回2016年8月7日グレンツェント1:50.02番人気
第9回2017年8月6日ローズプリンスダム1:52.911番人気
第10回2018年8月5日グリム1:52.05番人気
第11回2019年8月4日ハヤヤッコ1:51.310番人気

2016年の1番人気ケイティブレイブは2着惜敗、2017年の1番人気はUAEダービー2着だったエピカリス。同馬も3着と惜敗だったのですが、1着11番人気、2着12番人気で馬単25万馬券だったことを思うと、これまでとは違った展開となってきています。

2018年は1番人気が6着と敗れ、2019年は白毛馬【ハヤヤッコ】が中央の重賞を初制覇し話題となりました。更に2022年には函館記念も制し、芝・ダート重賞制覇の偉業も成し遂げています。

ハヤヤッコ(欧字名:Hayayakko、2016年2月10日 – )は、日本競走馬。主な勝ち鞍は2019年レパードステークス2022年函館記念

馬名の意味は、「速くて白い」。白毛馬として初めて中央競馬 (JRA) の重賞競走に優勝した。

ハヤヤッコ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2020年代前半:2021年はG3の目安レートを大きく割り込む

2020年は初の不良馬場開催となり、7番人気のケンシンコウが優勝。そして、2021年はメイショウムラクモが6年ぶりに1番人気で優勝を果たしましたが、2着に10番人気が来るなど、平成20年代以降は基本的に人気サイドで固まらない年が殆どとなっています。

レースR勝ち馬
2016106.25グレンツェント
2017106.50ローズプリンスダム
2018106.50グリム
2019106.75ハヤヤッコ
2020105.00ケンシンコウ
2021101.75メイショウムラクモ
2022

2020年までは「GIIIの目安:105」ポンドを上回ってきましたが、2021年は「101.75ポンド」と極めて低い数値となりました。3馬身差つけて勝ったメイショウムラクモがその後入着を果たせず、他の馬も準オープンでも勝ちきれないところを見ると、このレーティングも受け入れねばならないでしょう。

仮にこの「102ポンド未満」が連続してしまえば、いかに『出世レース』と盛り上げたとしても、国際的には「警告」の対象となってしまうため、今後の動向には注視していく必要があるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました