【はじめに】
皆さん「Wikipediaで小旅行」へようこそ、ツアーコンダクターのRxです。今回の目的地は、太陽系・第7惑星「天王星」です。素敵な旅をお過ごし下さい。
天王星(てんのうせい、Uranus)は、太陽系第7惑星である。太陽系の惑星の中で木星、土星に次ぎ3番目に大きい。1781年3月13日、イギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルにより発見された。名称は、ギリシア神話における天の神ウーラノスのラテン語形である。
日本語版ウィキペディア > 天王星 より
最大等級+5.6等のため、地球最接近時は肉眼で見えることもある。ハーシェル以前に恒星として20回以上観測されていた(肉眼観測も含む)ことが判明した。
発見・人類との関係
天王星が惑星として確認されたのは近代になってからである。実際には何度も観測されてはいたが惑星とは認識されていなかった。知られている観測例は、1690年にジョン・フラムスティードがおうし座34番星として記録したものが最古である。
1781年3月13日、ウィリアム・ハーシェルが天王星を観測した。彼はそれが新天体であることには気づいたが、彗星だと考え、同年3月22日に彗星を発見したと発表した。しかしその後観測が進むと、彗星だと仮定して求めた軌道は観測に合わなかった。そこで、アンデル・レクセルは円軌道を仮定して軌道を求め、観測結果を説明することに成功した。求められた軌道長半径は18.93auで、新天体は土星のはるか遠方の、それまで思われていたよりもずっと巨大な天体であることがわかった。これ以後、新天体は惑星と見なされるようになった。
ハーシェルは新惑星をイギリス国王ジョージ3世にちなみ、ゲオルギウム・シドゥス(Georgium Sidus、ラテン語で「ジョージ星」の意)と名付けた。しかし、イギリス以外では普及しなかった。1784年にジェローム・ラランドが提案した「ハーシェル」は、フランスの天文学者の間に広まった。その後も多くの名前が提案されたが、最終的に、ヨハン・ボーデが提案した「ウラヌス」が広まった。1827年までにはイギリスでもこの名が最も一般的になり、全ての天文台がウラヌスに切り替えたのは1850年だった。
( 同上 )
なお、中国で生まれた「天王星」という訳語が、日本・韓国・ベトナムにも広まった。
この「ウィリアム・ハーシェル」という人名は、クイズ界隈ではベタ問なので、興味のある方は抑えておきたいところです。
惑星探査 「天王星探査」も参照
( 同上 )
天王星に接近した宇宙探査機は、1977年8月20日に打ち上げられたアメリカ航空宇宙局のボイジャー2号ただ一機である。ボイジャー2号は1986年1月24日に天王星に最接近し、天王星のほか、環や衛星を撮影した。
人類との関係
( 同上 )
歴史と神話
ウラヌスは古代人の命名ではなく、近世以降に発見された惑星に、他の惑星に倣い「未使用の神話上の大物」の名が付けられたもので、天体の外見や運行上の特徴と付けられた神名の関わりは希薄である。
なお、Uranusはギリシア神話に由来する名称であり、他の惑星がローマ神話に由来する名称を与えられていることから本来は天王星もカエルス(Caelus)と命名されるべきであったが、それはローマ神話で対応する名称が忘れ去られてしまうほどこの神の存在が人々の記憶から希薄になっていたことを意味する。ウラヌスはギリシア神話の主神ゼウスの祖父にあたる。
中国(東洋天文学・占星術)では未発見のため名称がなく、ウラヌス=天空神を翻訳して天王星とした。
物理的性質
内部構造
天王星は主にガスと多様な氷から成っている。地球上の氷は液体の水 H2O が冷えて固まったものを指すが、天文学ではメタンやアンモニアでも氷という。大気には水素が約83%、ヘリウムが15%、メタンが2%含まれている。
( 同上 )
内部は重い元素に富み、岩石と氷からなる核のほか、水やメタン、アンモニアが含まれる氷からなるマントルで構成されていると推測されている。酸素、炭素、窒素が多く含まれ、ほとんどが水素とヘリウムでできている木星や土星とは対照的である。
天王星と海王星は従来木星型惑星に分類されていたが、木星や土星の核から液体の金属水素の層を除いたものによく似ており、内部は比較的均一に分布しているようである。こうした違いから、木星型とは異なる天王星型惑星として分類されるようになった。
自転軸
天王星の特徴の一つとして、自転軸の極端な傾きが挙げられる。天王星の赤道傾斜角は約98度、つまり黄道面に対しほぼ横倒しとなっている。加えて、公転周期が約84年なので、即ち極点では約42年間昼または夜が続くということになる。
( 同上 )
天王星の自転軸がなぜこれほど傾いているのかは判明していない。
天王星は自転軸の傾きのため、極周囲の方が赤道周囲よりも太陽からの熱を受けているが、なぜか赤道周囲の方が極地よりも温度が高い。この理由もまだ解明されていない。
大気
天王星が青緑色に見えるのは、上層大気に含まれるメタンによって赤色光が吸収されるためである。ただし、色は公転に伴って変化する。そのため、天王星には季節変化があると推測されている。
天王星の大気は、他のガス惑星と比べると雲がほとんど見られず、のっぺりとした外観を持つ。これは、横倒しになった自転軸の影響で、昼夜での気温変化がほとんどないためである。しかし、2007年に天王星は春分を迎え、赤道方向に太陽光が当たるようになると、通常の惑星と同じような昼夜の繰り返しが起こるようになったため、気温変化が起こるようになった。実際、2011年に北半球でかなとこ雲に相当する白い雲が観測された。これは、メタンの氷で出来た雲と考えられている。
( 同上 )
天王星の衛星
21世紀初頭現在、天王星には27個の衛星と13本の環が発見されており、27個の衛星は全て命名されている。ただし環の挙動から、未知の衛星が存在しているかもしれないとの報告もある。
発見史
天王星の衛星は1787年、惑星本体の発見者でもあるウィリアム・ハーシェルによって最初の2個が発見された。……後にこの2個の衛星はウィリアム・ハーシェルの息子ジョン・ハーシェルにより、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』に登場する妖精から、ティタニアとオベロンと命名された。更に、1851年にウィリアム・ラッセルが2個の衛星を発見し、アリエルとウンブリエルと名付けた。1948年にはジェラルド・カイパーがミランダを発見している。
その後の天王星の衛星にはシェイクスピアかアレキサンダー・ポープの作品中の登場人物名がつけられている。
日本語版ウィキペディア > 天王星の衛星 より
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