【はじめに】
この記事では、多方面で活躍して“百獣の王”を目指すと共に、NHK俳句でも長らく活躍されてきたタレント【武井壮】さんの「プレバト!!」での俳句を振り返っていきます。
一般参加者時代(2014年~)
武井壮さんが「プレバト!!」に初挑戦したのは2014年のこと。御本人は40代になられた直後でしたが、当時(2015年まで)は20代の頃に記録した「十種競技・100m走ベスト(10秒54)」が日本最高記録だったそうです。
そういった実績から俳句とは縁遠いと思わせたい番組サイドの意図もあってか、「プレバト!!」の俳句査定には、開始半年あまり後(2014年8月)に初挑戦しています。
2014~17年:初の75点獲得まで
初回も2回目も3位という結果でしたが、当時は今より参加者が多かったですし、1回目は凡人58点、2回目は才能アリ71点という高評価でした。
『仏心や深雪に奈良を羨みて』 ↓ 『鎌倉大雪仏は奈良を羨まん』
そこから6回出場して5回が凡人という結果でしたが一度も才能ナシに落ちることはなく、2016年4月には才能アリ2位70点を獲得しています。
そして、2017年度から「NHK俳句さく咲く」のMC兼出演者を努めるようになると、『俳句番組のMC』という触れ込みで「プレバト!!」でも紹介されるようになり、NHKでの学習の成果が現れるようになってか、成績が劇的に向上していきます。その初っ端とも言える傑作がこちらでした。
(2017/10/19)『子らの引く綱の雄々しく匂ひけり』
これは、これまで平凡な成績が多かった武井壮さんにとって初の1位であると共に「75点」という事実上の最高得点でした。句の解説については下の記事をご覧頂ければと思うのですが、どこまで意図的だったかは分かりませんが、この高得点&傑作によって、俄に「特待生候補」となっていきました。
2017~19年:4回連続才能アリ
2017年7月までは8回出場して才能アリ2回でしたが、2017年10月の上記75点を獲得してからは一変していて、75点を含めて4回連続才能アリとなっています。
- (2017/10/19)才能アリ1位75点
- (2018/08/30)才能アリ3位70点
- (2019/02/07)才能アリ2位70点
- (2019/06/20)才能アリ2位70点
僅か1年半で4回連続才能アリとなれば、特待生を多く出していた当時を思えば特待生昇格の声が掛かってもおかしくないと一視聴者として思っていたのですが、「突き抜ける作品がない(≒攻めの姿勢が足りない)」ことから70点での才能アリが続いていて、添削ナシの句がなかったことも影響しているのだと思います。
たとえとしてどこまで伝わるか分かりませんが、大関昇進の際に「8勝→13勝(優勝)→10勝→10勝→10勝」のように尻すぼみになっていくと『もう1回様子見』となりがちな様に『成長を期待させる』ことが夏井先生にアピールできれば、成績的にはもう申し分ないと思っています。
「NHK俳句」では、初心者向けの「俳句さく咲く」から「NHK俳句」の司会も堂々と担当できるようになり、2022年度は全週を担っていました。2023年度にMCを卒業されたことで、いよいよ「プレバト!!」にも戻ってきてくださるのではないかと密かに期待している「俳句特待生候補」の筆頭格だと、個人的には思っています!
2023年:2度目の「75点」獲得! も……
この記事を書いた直後(2023年5月25日)の放送に、武井壮さんが登場されます。昔から番組をご覧の方ならばご存知のとおり、『特待生候補』な武井壮さんが出場されるというだけで楽しみだった訳ですが、事前の動画やラテ欄などでは『今年最高得点!』や『75点』などと情報が徐々に解禁されると、いよいよ武井壮さんの特待生昇格かと密かに注目されていました。
そして、その期待に120% 応える結果となったのが、自身2度目の75点を獲得する傑作。夏井先生に前回言われた『攻め』の姿勢ではあるものの、奇策に出るのでなく、あくまで正攻法で挑み続けた所なども感じられる作品がこちらでした(↓)。
(2023/05/25・1位75点) 『鯖喰ふや係船柱の錆硬し』/武井壮
しかし(裏番組の関係もあってか)前回の出演から間隔が4年となってしまったことで、夏井先生から「特待生候補」だったことが完全に失念され、リセットされてしまったこともあり、もう1句見るという結果になってしまいました。
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