【はじめに】
この記事では、私のRxヒット指標で、昭和・平成のヒットアーティストの代表曲を探っていきます。
今日は少し変則的ですが、「3月30日」に縁のある女性歌手4名をまとめてご紹介していきましょう。
誕生日
・1938年 – 島倉千代子、歌手(+ 2013年)
・1967年 – 坂本冬美、演歌歌手
・1967年 – 林原めぐみ、声優、歌手忌日
日本語版ウィキペディア > 3月30日 より
・1985年 – 笠置シヅ子、歌手(* 1914年)
※「Rxヒット指標」の算出方法等については、いずれ更新予定ですので、何となくでご理解ください。
1938/3/30生:島倉千代子
若くして美空ひばりさんと比較される程の人気歌手となった【島倉千代子】さん。その生涯は軽々しく引用できるようなものではないので、様々な媒体で追っていただければと思いますが、Rxヒット指標でも、非常に息の長い歌手活動がよく分かる結果となりました。
- (235万pt)【1955年】この世の花
- (200万pt)【1987年】人生いろいろ
- (195万pt)【1957年】東京だョおっ母さん
ミリオンヒット級だけで10曲あるという島倉千代子さん。デビューから3年でミリオンヒットを5作を樹立しますが、そこから30年かけて更に5曲上積み。さらに『人生いろいろ』を昭和の終わり(1987年)に大ヒットさせています(カバー回数および売上面から実質的に1位相当)。
逆に、平成以降に物心ついた方には『人生いろいろ』を歌った演歌歌手という印象が強いかも知れませんが、10代から第一線で活躍し、NHK紅白歌合戦では初出場が紅組25組中22番目、出場4年目で、あの美空ひばりさんを抑えて紅組トリを飾ったことからも、その人気の絶頂ぶりが分かります。
1967/3/30生:坂本冬美
それから約30年後の1967年3月30日生まれの女性(演歌)歌手が【坂本冬美】さんです。こちらは、「人生いろいろ」がヒットした1987年にデビューし、平成年間を通じて演歌界の中心的な存在に君臨すると共に、ポップスや歌謡曲でも多くの話題を呼びました。
- (223万pt)【2009年】また君に恋してる
- (170万pt)【1987年】あばれ太鼓
- (140万pt)【1988年】祝い酒
(140万pt)【1994年】夜桜お七
単純な再生回数としては、『また君に恋してる』がYouTubeで2,500万回近いビューを記録しているのですが、「歌謡曲」であることと「平成20年代」リリースであることを考慮しています。それを度外視して、YouTube発足前の楽曲で比較すると、『夜桜お七』がトップ値となりました。
また、『夜桜お七』は『また君に恋してる』と並び、カバーアーティスト数が多いのも特徴です。昭和にヒットした『あばれ太鼓』や『祝い酒』よりも幅広いアーティストにカバーされている印象ですね。
そして、オリコン調べでのCD売上やデジタル配信DL数などがトップなことからも、ダブルミリオン級の話題曲『また君に恋してる』がトータルの1位。そして、知名度では『夜桜お七』がトップでしょうが、オリコン調べでは90年代中盤ということで売上のロングテール部分が反映されていないことが影響をして、総合3位タイ(2022/3現在)となっています。
1967/3/30生:林原めぐみ
全く同じ1967年3月30日生まれなのが、声優・歌手の【林原めぐみ】さん(閣下)です。1990年代の後半に声優アーティストの先駆けとして様々な記録を樹立した林原さんのインデックスがこちらです。
- (75万pt)【2001年】Over Soul
- (70万pt)【2009年】集結の園へ
- (65万pt)【1996年】Give a reason
- (60万pt)【2021年】Soul salvation 【※2022/3現在】
90年代の代表曲は、やはり『スレイヤーズNEXT』主題歌の『Give a reason』となるでしょう。ここらへんはCD売上とも合致します。
そして、CD以外の指標が話題になり始めた2000年代後半の代表曲として挙げるべきは『集結の園へ』でしょう。パチンコ(CR)機『CR新世紀エヴァンゲリオン 〜最後のシ者〜』の広告曲としてのタイアップでしたが、久々の大ヒットを体感する話題作となりました。
特に、日本レコード協会(RIAJ)の認定からも分かるとおり、「着うた(フル)」や「デジタル配信」で大きなヒットとなり、自身最高を記録しました。複合的にヒットを評価する時、決して見過ごせないのがこの『集結の園へ』でしょう。
そして、この記事を書いた2022年3月時点において1位となったのは2001年発売の『Over Soul』。アニメ『シャーマンキング』の第1作の前期オープニング・テーマです。2020年8月9日にYouTube「KING AMUSEMENT CREATIVE」公式チャンネルにテレビ尺動画がアップされ、450万近い再生数を記録しています。この結果、令和になって1位が入れ替わった形となります。
さらに、2021年に放送が始まった『SHAMAN KING』の第1弾OPテーマの『Soul salvation』も、2パターンの動画がそれぞれ250万を突破する再生回数を計上しており、上位にランクインする可能性があります。
1985/3/30没:笠置シヅ子
最後に、今日が忌日という「笠置シヅ子」さんを取り上げます。情報が非常に限られているので判明分の暫定値としてざっくり捉えて頂けると助かります。
SPレコードの売上は、戦後直後の動乱期ということで今回は反映を見送りました。それでもカバーアーティスト数や再生数からおおよその傾向は分かります。
「戦後」を振り返るテレビ番組などでも良く流される『東京ブギウギ』は、1940年代を代表する1曲であり、再生回数とカバーアーティスト数の2指標だけで100万ptは突破してきます。当時の経済状況などを加味すれば、この数倍の影響力があったことは想像に難くありませんね。
その他の楽曲では、『買物ブギー』が2番手評価となります。朝日新聞の訃報時の記事によれば売上は45万枚だったとのことで、それを暫定的に置いています。その他の指標も伸ばしていて、「東京ブギウギ」に次ぐヒットであることは間違いなさそうです。
※ただし、2020年の「ものまね王座決定戦」の決勝戦で、ミラクルひかるさんがモノマネしたことで、話題を呼んだことの影響も相当大きいことには注意が必要でしょう。
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